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アスター伯爵領内にあるブラッド公爵家の別荘。
劇場と領地の間にある別荘で、ベロニカは観劇のためにアダムと宿泊していた。
ここの庭は公爵家の本邸に比べるとこじんまりしているけれど、それでも十分な広さがある。
植えられている花の種類も多くて見て回る楽しみもあり、昼食後の腹ごなしの散歩にはうってつけの場所だった。
石で綺麗に整備された庭園の道をあてどなく歩き、純白の花が咲く花壇の前で足を止めてしゃがみ込んだ。
花々を前にすると、芳醇な香りを濃く感じる。
高級な生地の手触りに似た花弁を指先でツンツンとつついていると、昨日から持て余している気持ちが土から芽が出るようにニョキッと顔を出した。
（アダムを好きになっちゃった……）
気づいたところでこの想＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
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