テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
🖤視点
✱.˚‧º‧┈┈┈┈┈┈┈┈┈‧º·˚.✱
「ーーーー以上を持ちまして、目黒蓮さんクランクアップです」
そんな声と共に拍手が沸く
俺は周囲に「ありがとうございました」とお辞儀を繰り返す
共演した役者勢と握手をかわし、スタッフに渡された花束を抱えて
「ありがとうございました」
もう1度頭を下げた
その風景を撮影していたテレビのカメラのインタビューに少しだけ応える
「誰に一番に見てもらいたいですか?」
どうせ言わせたいんでしょ
「佐久間くんに」
そう答えると現場が少ししんみりした空気になる
主演の先輩俳優が俺に抱きつき「大丈夫だ」と慰めるように背中を叩いた
「ありがとうございます」
どこまで本気なのかな
全てが好感度を上げるため、視聴率をあげるための嘘にしか見えない
実際見てくれるよ
テレビの前に猫2匹と転がりながら
カッコいいって言ってくれるかな?
言ってくれたら嬉しいな
なんて事を考えていると、マネージャーが側に来て目配せをした
そちらを見ると、スタジオの入口に見知った顔を見つけた
「阿部ちゃん」
ふんわりとした笑顔を浮かべて、こちらの視線に気付くと小さく手を振る
嫌な予感がした
ドキリと心臓がいやな打ち方をする
この後の仕事はなく、打ち上げは後日あると聞いていたので今日はそのまま帰る予定だった
次は映画の出演が決まっているが、クランクインまでには数日ある
その間、雑誌のモデルと取材が幾つかあるが、それでも時間に余裕があるから佐久間くんとまったり過ごそうと考えていたんだ
最近、佐久間くんの食欲が落ちていたから何か好きな物でも取り寄せようかと思っていたんだけど
「久しぶり。ちょっといいかな?」
「もちろん」
マネージャーにこのまま帰ると告げて別れる
「何か食べてく?車出すけど」
「ほんと」
阿部ちゃんはにこにこしながら着いてきた
スタジオのある地下駐車場
そこに着くまでメンバーの近況なんかの話を聞く
阿部ちゃんは来期から始まる報道番組のキャスターに就任するらしい
それぞれの得意分野を活かして、前に進んでいく
「実はさ、めめと行きたいとこあったんだよね」
「そうなの?」
うんと頷き、俺の車に乗り込んだ阿部ちゃんは微笑んだまま、言った
「佐久間のとこに連れていって」
顔は笑ってる
でも、目は笑っていない
Snow Manで怒らせたら誰が怖い?
なんて質問に
俺は阿部ちゃんと答えた
怒った姿を見た事がないから見てみたいって
テレビでキレ芸をしていたけど、静かに怒るタイプなんだな
確かに、怖いかもね
「とぼけたりしないでね。俺だって、何の確信もなく、こんな事言ってないから」
でもね
俺が一番怖いのは、佐久間くんを奪われることなんだよ
「ヤダって言ったら?」
「全部を公表する。警察も動いて、お前は捕まり、佐久間は解放される」
「………………」
「でも、場合に寄っては協力する」
意外な言葉に俺は沈黙した
信号を無視しそうになって慌てて止める
後続車がいなくて良かった
「1つの事しか集中出来ないんだっけ?
事故起こす前に、俺を連れていく方が良いんじゃない?」
確かに
事故は困るなぁ
俺に何かあったら
佐久間くんは閉じ込められたままだ
すぐに解放されるなら良いけど
怪我して入院、なんて事になったらどうなるんだろう
最悪、死んだら?
道ずれにしちゃうのか
どうせ死ぬなら一緒がいいなぁ
✱.˚‧º‧┈┈┈┈┈┈┈┈┈‧º·˚.✱