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第七話「断たれた絆、閉ざされた牢」
薄暗い部屋の中、畳に膝をつく日本。体は震え、目は真っ赤に充血していた。
四方を囲むのは、陸、空、海、そして日帝。表情は冷徹そのものだ。
「お前は、家族の顔を忘れたのか?」
陸の低く響く声に、日本は震えながらも目を伏せた。
「兄上……違います、違います……」
だが、言葉は届かない。
海が勢いよく木製の椅子を掴み、背中に叩きつける。
パキッという音と共に、日本の身体がのけぞる。
「甘えるな。外の奴らに心許すとは何事だ」
空が続けて拳を振り上げる。狙いは日本の脇腹だ。
思わず呻き声が漏れる。
「お前がどれだけ我らを裏切ったか、思い知らせる」
日帝は荒い息を吐きながら、日本の頭を掴み、壁に叩きつける。
「わかっているなな?お前は俺らのものだ」
暴言が飛ぶ。
「クズが!」「役立たずめ!」「俺らに逆らうな!」
日本の声は掻き消え、涙と痛みでぐしゃぐしゃになった。
三日間の独房が用意されていた。そこは暗く、冷たく、空気は淀んでいる。
閉じ込められた日本はただ泣き続け、声を押し殺して震えた。
「兄上……許してください……」
だが、外からは何の応答もない。
ただ静かな時だけが流れていった。