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いつのまにやら話題の中心は
青桜くんになってた
どんな話題をふっても面白い
から こういう場では
便利なヤツだ
誰かがどうやって女を落とす
のか? とか 話しを振った
「んー?」
「例えばトビちゃんを
狙ってたらー」
うげっ!ワタシにふるなよ
面白い返しなんかできないぞ…
「休みの日 一人だったら
何してんのー?」
『え…ゲームしたり動画見たり
ゴロゴロしたり…』
「ははは 意外とインドア!」
『悪かったね?!一人で
アウトドア は難しいでしょが』
「あはは そりゃ そーか」
「なるみちゃんは
何してんのー?」
彼は 逆どなりのコに話し
かけた
やれやれ…
ターゲットを移してくれたか
すみませんね 盛り上げらん
なくて とか 思ったとき
スルリ
手が重ねられる
床についていたワタシの手は
座卓の影になっていて皆からは
見えていない
ビクっとして一瞬固まって
しまった
彼を見ると楽しそうに
なるみちゃん と 話しをしていて
みんなの視線も そっちを
向いている
手を引き抜こうとしたら
グッと握られた
嵌められたゴツい指輪が
ひやり と冷たい
………先輩と目が合った
顔芸と目配せで座卓の下を
指した
先輩が覗きこむ
『いやん!コレは反則〰️』
先輩が変な声を出してみんなも
覗きこむ
『うわ やーらしーぃ』
『エロ〰️い』
「なるほどなー」
皆がキャっキャと盛り上がる
手の甲を撫でる指の動きが
やたらエロいことは乙女な
ワタシにも理解できた
いつのまにやら
指の間に入り込まれてるし..
青桜くんが振り返って
悪戯っぽく 笑いかけてきた
「割と定番のヤツ〜
よくある手口だね」
整った顔立ち 目が細められ
大きめの口の 両端がきゅっと
上がるのが特徴的な笑顔
イメージしたのは狐 もしくは
詐欺師
ダメだ コイツ! ヤベー
ただの人懐こい 気さくな
兄ちゃんではない!
彼女もち (セフレ多)な時点で
恋愛の対象外だったが
ここまでは 友達にしたら
凄く楽しいかもしんない
とか 思っていた
でも ダメだ
ワタシは ガサツで 口が悪い
しかも本質的に 陰の者
雑談も沈黙も苦手だ
そんな感じなので
自分から喋ってくれる人の
相手 してるのが楽
よく言えば 聞き上手
だからか 昔から陽キャの
ヤンキー気味な方々には
男女問わず 可愛がられた
ヤンキー的 下品な会話には
抵抗はないっつか むしろ好き
が 青桜くん
コイツ は ダメ だ
直感がそう言ってた
なんだろう?
ただの下心とかではなく
その笑顔の下に 悪意に近い
何かを 感じるような気がする
ははは…
ひきつった笑顔を返して
ワタシは何か嫌味のひとつでも
返してやろうと思って
青桜くんに話しかける
『人生イージーモードで
うらやましいわー』
『そんだけの見た目と
しゃべりと こんな小技まで
あったらさー』
『人生楽勝な感じ?』
とか 言ってみた
手を握られた程度で動揺して
しまった
自分にイライラして八つ当たりも
若干入ってた
「えー? そうでもないよ」
「ここで ぶちまけちゃって
いいのー?ダークサイド」
おっと ちょっとムカつい
ちゃった 感じ?
目が笑ってもないや…
『いや いーよゴメン ゴメン』
『なんか スゴいの 出して
きそうだし遠慮しとくよー』
ウザがらみされた腹いせに
この場を盛り下げられては
ワタシが悪者になるだろうがっ!
先輩が料理を片付けだしたので
それを手伝って席を立つ
しばらくしたら 青桜くんの
となりには他のコが座ってた
ヨシ!正解!
席替えタイムだ
場の空気を読む と
先輩の横に陣取り先輩を狙ってる
っぽいちょっと年上のタケル君
多分 先輩も満更でもない感じ
自室で宅飲み 開催するくらい
だから むしろ先輩が狙ってる?
同期の女子ズは 青桜くんを
間に盛り上がってる
そこにもう1人 カズくんと
いう 男子がいる
カズくんは青桜くんが連れてきた
友達らしい
ワタシは先輩とカズくんの間
に 座った
カズくんもなかなかのイケメン
長めの茶髪 まぁ良くいる
チャラい 兄ちゃん
たしか 彼女と長続きしない
のが悩み とか
青桜と違って何股もかけたりは
してない!って言ってたな
さっき
そうだね 青桜くんに比べたら
まだ信用できるかな?って印象
青桜くんほどマシンガントーク
ではないけど 普通に話しやすい
うん カズくんくらいなら
友達になれる気がする(失礼)
しかし カズくんは
なるみちゃんと話したいんだな
と なんとなく感じる
しゃーない 今日は両サイドの
邪魔しないように大人しく
しておくか
周りの話しに良きタイミングで
相槌をいれたらりしながら
楽しく喋っていると
「なーなートビちゃんもきいてー」
青桜くんの武勇伝語りの会に
巻き込まれた
面白いしさ 盛り上げて
くれてるし別にいいんだけど
それって 本当?
カズくんに振ったときの
リアクションをみるに
たぶん 嘘 だ
ただ盛り上げるために話しを
盛ってるだけといわれれば
そうだが…
彼のはどこからが嘘か
話しが上手すぎてわからない
『あはは! うっそだぁー』
『ヤバっ!』
なんて皆んなも聞き流してる
大分ヤバい話しもしてるけど
それも嘘だよねー?分かんなくて
やっぱり 怖いんですけど
一応確認
『それって話し半分で
聞いとけばイイん?』
「失礼だなー 7割だよ」
『ほぼ作り話しじゃん』
「違げーよ 7割が本当」
『だとしたら それは
それで怖いわ』
もしかしたら彼の存在すら 虚構?
だって青い桜なんて
そもそも存在しないじゃん
ーーーーーー
そんで何故こんな得体の知れない
ヤツがワタシの部屋の ベットに
一緒に寝てんだ?
え? 分かんない 分かんない
は? どうしてこうなった?
ーーーーーー