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いゔはよく笑う子だった。
誰かが泣いたら、
一番最初に手を差し伸べてくれるような、そんな子だった。
「大丈夫?」
その一言に、ちゃんと温度があって、優しさがあった。
「大丈夫?」
同じ言葉なのに、そこに感情はなかった。
ただ、言葉がそこにある。
空っぽみたいに。
「いゔー!」
後ろから声がして振り返る。
「すい」 名前を呼ぶ。 それだけ。
それ以上も、それ以下も無い。
「ねぇ、いゔってさ」
すいが少し困ったように笑う。
「前より、あんまり笑わなくなったよね」
「……….そう?」
「うん。なんか、ちょっと怖いかも」
悪気は無いと思う。 すいは、そういう人だから。
誰かを守ることしか考えてない、優しい人。
「でも、」
すいは続ける。
「それでもいゔは優しいよ」
「……….」
分からない。
“優しい”ってなんだっけ。
そんなもの、もうとっくに_
消えたはずなのに。
どうしてだろう。
他のことは、何も感じないのに。
嬉しいも、悲しいも、
全部、分からなかなったのに。
「すい」
その名前だけは、
何故か消えない。
胸の奥が、ほんの少し、ざわめく。
でもそれが、何なのかは分からない。
それが分かることも無いだろう。
わからないはずなのに。
「どうして……….」
小さく、つぶやく。
「どうして、貴方だけ__」
忘れなのだろう。
꒷꒦✝︎ ❥———————————-❥ ✝︎꒷꒦
今回の主人公
名前▷▶︎いゔ
メンカラ▷▶︎青🟦
願い▷▶︎強くなりたい。
呪い▷▶︎強くなるほど感情が無くなる
魔法▷▶︎ブルー・エンプティ
英語▷▶︎Blue・Empty
意味▷▶︎青い虚無