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雨に濡れ、返り血や自身の血で全身血塗れ、息絶え絶え…そんな中思い出してしまった前世……少し気絶していたのか目覚めは最悪だ
留三郎「いい加減にしろ作兵衛!!!」
用具委員委員長の食満先輩は最近連日の潜入や作法委員会の穴を埋める、最近曲者が出たらしくピリピリしていたから寝るように根気強く言った。このままでは委員会どころか1年にも被害が出る可能性すらあるから。なのにも関わらず食満先輩は怒った…
作兵衛「食満先輩なんて…大っ嫌い!!」
俺はそう言って抜け出した。しばらく経ってから後悔してる。だって食満先輩は俺たちのことを思ってやってるのに悪気があった訳ですらないのに…嫌いと言ってしまった。けれども心のどこかで『あんな屑はどうでもいい、充分注意しただろ』と、何故かそう思った、でもなんでだろうと考えていると
喜八郎「おやまぁ。ここで何してるの?」
作兵衛「綾部先輩!」
綾部先輩が目の前にいて穴も掘らずにせっせと何かをしてる
作兵衛「綾部先輩は何してるんですか?」
喜八郎「家出」
作兵衛「……え??」
話を聞くと作法委員会委員長の立花先輩も同じらしく初めは気にせずにいつも穴を掘って通り過ごしていたら
……って穴掘らないでくださいよと言おうとしたら涙を流したあとが見えたので言葉を飲み込んだ
立花先輩の逆鱗に触れてしまい言い合いになって立花先輩が穴掘りや、踏鋤……踏子ちゃんについて言い出したから堪らず泣きながら家出の準備をしてるらしい。
俺の事を話すと綾部先輩は「おやまぁ。」と言って慰めてくれた。綾部先輩も心のどこかで何故か『個性を馬鹿にするやつは爆発の芸術なんてわかんねぇよ、うん。』などと思ったらしい。
学園長に相談した結果、一緒に家出することになった。予定では1週間くらい家出して戻るというものだけどこれで委員長達が反省してくれれば嬉しい。
作兵衛「綾部先輩。こんなもの落ちてました」
喜八郎「おやまぁ…」
拾ったのはオレンジでぐるぐるの面と巻物。何故か面を見た瞬間、これは大事と思った。綾部先輩も巻物を見た瞬間無くさないように持っとくらしい。
拾ったものを見たら何故か名前で呼ぶのがおかしく思えた。なんでだろう……
作兵衛「綾部先輩。」
喜八郎「どうしたの?」
作兵衛「綾部先輩の事は名前無しで”先輩”呼びしていいですか?」
喜八郎「おやまぁ。なら僕は作兵衛の事は何故か分からないけど”トビ”って呼ぶよ」
トビ…何故かしっくりくる。先輩も先輩呼びがしっくり来たらしくてよく見ると踏子ちゃんよりも巻物の方が大事そうに持ってる…
予定外だった。山賊に襲われて捕まった。山賊はどこかの城に俺たちを売り飛ばしてさっさとどこかに行った。城の中で縛られて殿に会うために待機してると雨が降った
喜八郎「おやまぁ…これは土砂降りになる」
作兵衛「……そうですね」
何故か雨が嫌な感じに思えた。殿が来て貢物の中にある人形に先輩が困惑してる
喜八郎「なんでそれがあるの?」
人形は幼い子供のようで赤毛が特徴的。何故か俺も見たことある気がした。その瞬間、前世を思い出した 。
前世の俺は大罪人の”うちはオビト”。そしてチャクラを思い出した途端真横で困惑してる先輩がデイダラ先輩だと分かった。
喜八郎「トビ、避けてろ!」
この様子だとデイダラ先輩も思い出したらしくその場で縄抜けをして貢物にある人形はサソリだと確信した。サソリを拾った巻物に入れて部屋を爆破。
そこからはあっという間だった。毒を飲まされてたらしく体が動きにくくなったり途中で吐血。怪我で火傷、切り傷、打撲、体が少しえぐれたり、特にデイダラ先輩は右肘がえぐれかけたけど城は完全に吹き飛んだ。
土砂降りの中。雨に濡れ、返り血や自身の血で全身血塗れ、息絶え絶え…そんな中苺を見た瞬間にリンの事や先生、カカシなどとあやふやな所も全て思い出してしまった前世……少し気絶していたのか目覚めは最悪だ。
戦闘中にだんだんと情報に身体が慣れてきたのか大戦時と変わらないことが出来るようになった。変わってるところといえば十尾の人柱力で、まだ完全には馴染んでいない柱間細胞くらい。思ってた以上に重症でデイダラもキツそうだ、神威を使ってもいいが生憎、デイダラはうちは一族が嫌い。しかもまだ柱間細胞も慣れていないからチャクラがあっても瞳に負担がかかる。やめておいてギリギリのところで忍術学園についた。
こちらの存在に気づいたのかあんなにピリピリしていた最高学年である6年生も心配で駆け寄ってきた。気を失いそうだが、デイダラはオレを離さないしまぁ…先輩ならいいか。と、トビの気分で気を失った
作兵衛「食満先輩なんて…大っ嫌い!!」
そう作兵衛に言われた俺は放心状態。嫌いと言われた理由は分かる。俺が作兵衛の心配を無視して怒鳴ったから。
次の日になって喜八郎と作兵衛が居なくなってることがわかった。
理由は6年い組の立花仙蔵との喧嘩、そして俺と作兵衛の喧嘩で学園長が言うには家出らしい。
留三郎「土砂降りだな…」
仙蔵「喜八郎が帰ったら謝らないとな」
途端に殺気が学園を襲った。その殺気にあてられて怯える下級生をまとめつつ門からは気配が一切しないのに血と鉄の匂いがする。こんなに土砂降りの中で臭うほどだから相当だ。
伊作「この匂いって…」
文次郎「行くぞ」
留三郎「あぁ」
長次「もそ」
小平太「相当な手練だな」
仙蔵「分かっている」
門につくと今にも死んでしまうのではないかと不安になるくらい肩で息をしながら気絶している喜八郎と作兵衛が居た。2人とも全身血まみれでいつ死んでもおかしくない状況だ。 伊作に言って治療をすることにした
仙蔵「伊作!喜八郎は?!」
留三郎「作兵衛どんな様態なんだ?」
伊作「2人とも出血が酷い。切り傷、打撲、殴られた後まであって遅刻性の強い毒まであった。」
小平太「ッ…」
伊作「喜八郎は右肘。肉はえぐれてるし貧血だし骨は折れかけてるよ。しかも肩の方は大火傷。本当は動かすだけでも激痛が走る痛み方だよ。暫く穴掘りはさせない方がいい」
文次郎「なのにも関わらずその手で作兵衛を掴んで離さなかったのか…」
伊作「作兵衛は頭。切ってるし抉れてる。流星錘とか、その系の投擲武器を交わし損ねたような怪我。この頬の傷とか、首への一撃を避けたって感じだしね」
文次郎「今日ヒカリダケ城が跡形もなく消えたそうだ」
長次「あの最強の城が… 」
留三郎「あの城は黒い噂が耐えない城だったな……」
仙蔵「何があったのかは起きてから聞くとするか」
起きたら外は未だ土砂降り。恐らく誰かが置いたであろう面と巻物があるくらい。
デイダラは…起きてるか。
面を付けて話しかけた
作兵衛「せんぱい…」
喜八郎「……んだよ、トビ」
作兵衛「先輩はこれからどうするんすか?」
喜八郎「決まってんだろうがよ、オイラはサソリの旦那と会えたしトビにも会えてんだから、今世も芸術を目指す。うん。」
作兵衛「先輩はボクを恨まないんすか?裏切ったのに…」
喜八郎「何言ってんだ、お前はオイラを殺したんじゃない。オイラは芸術になっただけだ。謝んな、うん。」
先輩が居たら無意味な世界にも少しは執着できた…ならオレはその恩返しをするか。
作兵衛「先輩は偽った方がいいっすよ」
喜八郎「んな事わかってる。喜八郎はオイラと違うがメリットがあんだよ。うん」
作兵衛「どんなのですか?」
喜八郎「オイラの芸術に欠かせない粘土を集められる」
作兵衛「じゃあボクも手伝うっすよ。でもその前に… 」
オレはデイダラに抱きついた。雨は本当に嫌だな…嫌なことを思い出させられる……ホント、雨なんて大っ嫌い。
伊作「2人とも起きた? 」
作兵衛「…先輩」
喜八郎「おやまぁ。トビ、伊作先輩が来たから大丈夫だよ」
作兵衛「今先輩と離れるくらいなら殺してしまった人達の恨みを背負って自害したほうがマシです。さて、何が大丈夫っすかね」
喜八郎「あらぁ…暫くはそうしてていいよ」
作兵衛「ありがとうございます。先輩」
喜八郎「伊作先輩は何か用があるのですか?」
伊作「えっと…なんであんなに重症だったか教えてくれない?誤魔化しは通用しないからね??」
先輩は前世の事を抜きでかくかくしかじかで済ませた。屋根裏からは6年のチャクラを感じるから居るようだな…
伊作「つまり、家出のために学園を出たのはいいけど、山賊に誘拐されて、ヒカリダケ城に売り飛ばされて、ヒカリダケ城を破壊して来たってこと??」
喜八郎「はい。殆どはトビのおかげですけどねぇ…」
作兵衛「先輩、先輩のおかげで学園まで戻って来れたので全てを訳せば先輩のお手柄っすよ」
喜八郎「おやまぁ…そう言ってくれると嬉しいよ。」
伊作「さっきからトビ?ってなに??」
喜八郎「適当に決めましたね」
作兵衛「先輩は先輩なんで変えないっすよ 」
喜八郎「僕もトビ呼びは例外を除けば誰にも譲れないなぁ…」
伊作「仙蔵と留三郎は反省してるから許してくれない?」
作兵衛「何故か俺の心が『なんであんな奴を許さねばならんのか理解できない』って言ってます…」
喜八郎「おやまぁ…僕の心は何故か『あれを認めるとこれまでの全てを否定するようになるから許せねぇ』って言ってますのでお断りします」
伊作「そ、そうなんだね…とりあえず、あんまり無茶しないでね」
喜八郎&作兵衛「「……善処します」」
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