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私が1人暮らししてるマンションの近くに、とてもオシャレなカフェがある。
店内はモダンな雰囲気で、飲み物を置いて、読書をしている人や、パソコンで作業している人も多い。
パスタやオムライス、ワンプレートのランチなども食べられる若い女性に大人気のお店だ。
カフェまでは徒歩で7分くらい。久しぶりに真奈とランチできると思うと、自然に足取りが軽くなった。
中を見渡すと、真奈はまだ来ていないようだった。
とりあえず先に座って待つことにした。
「柚葉ちゃん、こんにちは。いらっしゃいませ」
優しく声をかけてくれたのは、このカフェで働いてる真奈の彼氏の良介君。白いシャツに黒いパンツ、そして黒いエプロンがここのスタイル。
「こんにちは。お仕事お疲れ様です。今日は真奈をお借りしますね」
「どうぞ。真奈、柚葉ちゃんと会うの、すごく楽しみにしてたから。いろいろ話し聞いてやって。でも、俺の悪口言ってたら後でこっそり教えてね」
「了解です」
私は、笑いながら答えた。
1つ年上で26歳の良介君は、とても明るくて面白い人。
顔は……私と同じで普通だけど、髪型もカッコいいし、全体的な雰囲気は十分イケメンだ。
それに、いつだって笑顔だから、お客さんにものすごく人気がある。
「お待たせ、柚葉。あ~良介、サボりだな」
来るなり真奈が悪態をついた。
「別にサボってないし。真奈が俺の悪口言ってたら、全部報告するように!って、柚葉ちゃんにお願いしてただけ~」
2人のこういうやり取りがとても楽しくて微笑ましい。心から素敵なカップルだと思う。
「本当、2人って仲良しだよね。真奈ってすごい美人だから、良介君は幸せですね」
私がそう言うと、「美人かなぁ? 俺は、柚葉ちゃんの方が可愛いくてイイと思うな~」って、ふざける。
「はい、はい。もういいからあっち行ってて。今日は女同士、いろいろ話したいんだから」
真奈は、呆れ顔で良介君に言った。
「いっつも真奈はこんな感じで可愛げがないよな。柚葉ちゃんからも、もっと女らしくした方がいいって注意してやって」
私は、指でOKマークを作ってみせた。
「可愛げがなくて悪かったわね。私、オムライスとカフェオレね」
「じゃあ、私はカルボナーラとミルクティーで」
「かしこまりました。どうぞ、ごゆっくり」
良介君は、優しい笑みを浮かべ、軽く頭を下げてから奥に戻っていった。
「素敵な彼氏だよね、良介君。あんなこと言って、真奈のことが大好きで仕方ない感じ。本当に真奈は大事にしてもらってるね」
「そう? 年上なのに、なんか頼りなくって。ちょっと物足りないっていうか……」
真奈は、薄手のコートを脱ぎながら言った。