テラーノベル
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夏祭り計画の発表から一夜明け、シェアハウスは朝から賑わっていた。今日は準備の本格始動だ。じゃっぴが作った「夏祭り計画表」がリビングの壁に貼られ、メンバーたちはそれぞれの担当を確認している。
「ヨーヨー釣りは俺とシヴァさんで担当な!」
うりが元気よく声を上げると、シヴァは「まかせろ!」と応じる。えとさんとるなちゃんは屋台の食べ物、たっつんともふくんは飾りつけ、なお兄は景品の手配と、それぞれが動き始めた。
そんな中、異変は静かに始まっていた。
「んん…なんか、あたま、いたい…」
ゆあんくんが、のあさんの膝に顔をうずめながら、小さな声で呟いた。のあさんが慌てておでこに手を当てると、じんわりと熱い。
「ゆあんくん!?熱があるんじゃない!?」
のあさんの声に、準備に勤しんでいたメンバーたちが一斉に振り返る。昨日、ヒロくんが熱を出したばかりだというのに、今度はゆあんくんまで…。
「体温計!誰か体温計持ってきて!」
じゃっぴが叫び、シェアハウスは一気に慌ただしくなる。ゆあんくんの脇に体温計を挟むと、表示された数字は38.8℃。ヒロくんの時よりも高い。
「うわ…結構あるな…」
じゃっぴが眉をひそめる。のあさんは心配そうにゆあんくんを抱きしめ、額に冷えピタを貼ってあげた。大人組(?)のメンバーたちは、夏祭り準備どころではなくなり、交代でゆあんくんの看病に当たることになった。
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