テラーノベル
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あら、そこのあなた!そう、あなたよあなた
少し私の話を聞いてくださらない?
まぁ!そんなこと言いなさんな
え?私が誰かって?私は、紅珊瑚と言うのよ以後お見知り置きを。まぁ、紅とでも呼んでくださいな笑
少し私の昔話を聞いてくださいな
あら、いいの?じゃあ、話すわね
私、元々は、紅珊瑚の帯締めでしたの。
そして、ご主人様は、お水戸屋って言う、遊郭の一店で、働いていたのよ
ご主人様はね、桃梅花魁っていう、とっても綺麗な花魁だったのよ
そりゃあもう、綺麗だったのなんの
三味線も、詩もとびきり上手くてね
旦那さんも女将さんも驚いていたものよ
でも、いい事ばかりじゃなくってねぇ…
あ、この話はまたするわね
まぁ、いわゆる嫉妬や憎悪、悪意怒りや、妬み、恨みってところね
私は、それから守りたかったんですの
でも、それは叶わず…まぁ、私、ただの紅珊瑚の帯締めですもの、出来ることなんて、あまりなくてよ
なんで、叶わなかったかですって?
私、先程ご主人様を妬んだりする人がいたと言ったでしょう?
その1人に、私盗み出されてしまいましたの…
でも、そこが問題でしてね…
桃梅花魁と一緒の頃に入った、お柚と呼ばれている、お水戸屋の客呼びになった子がいますの
その子も、いえ、その子が桃梅花魁…ヨネちゃんのことを恨む子だったの
ここからは、桃梅花魁と、お柚ちゃんのお話をしましょうね。
コメント
8件
いいと思う!傑作じゃない?