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〜 side 小柳 〜
現場の後処理を終え署に戻る
車のメンテナンスをしてガレージ入り口から署内へ入った
鍵を開けるとすぐ目の前にローレンさんがいた
「小柳、丁度良かった。今日の飲み会一緒に行かない?お前この間の飲み会も来なかったし。ちょっとで良いからさ」
「‥‥そうですね。顔出す程度なら‥‥」
「良いよ、顔出すだけでも。じゃあ人数プラスしとくね」
「あ、ロウ君だ!デイリーロウ君みっけ!」
「また捕まったのか‥‥」
ローレンさんと話の途中、ミランが手錠を掛けられて留置所へ連れてこられた
「私ロウ君に切符切られたいです!」
「ウチは指名制じゃないんで、きちんと切符切ってもらって下さいね」
「お前ら仲良しだな」
「そうなんです。仲良しなんで私の専属はロウ君でお願いします」
「‥‥さぁ、仕事に戻りましょうローレンさん」
まったく、付き合ってたら日が暮れる
俺はローレンさんの背中を押して留置所前を通り過ぎた
その日の飲み会に出席し、案の定ローレンさんやウェン達にに飲まされた
もうこれ以上いたらキャパを超えてしまう
そう思って二次会には参加せず帰宅した
タクシーを降り、鍵を探しながら階段を登る
部屋の前の扉
そこに見覚えのある姿
「‥‥お前、何してる?」
「あ、お帰りなさい!」
しゃがんでいた体を伸ばし、ミランは俺に手を振る
コイツは何のためにここにきたんだ?
っていうか、俺の部屋知ってたっけ?
‥‥どうせ調べたんだろうけど
鍵を開けると当然のように部屋に入ってくる
「何しに来たんだよ‥‥」
「え?今日の飲み会楽しかったのかなーって気になってね。どうでした?楽しかった?」
「‥‥それなりに」
「ロウ君って大人数だと疲れちゃいますからね」
知った口を利く
‥‥間違ってはいないか
「ロウ君の部屋って黒で揃えてるんだね。カッコいい」
「見てねーで早く帰れよ」
そう言いながら冷蔵庫からマスカット味の炭酸水を出す
俺も同じものを蓋を開けて口を付けた
ソファーの隣に座るとミランが俺を見つめる
「‥‥なに」
「私もお酒飲みたい」
「うちには無い」
「えー⁈置いてないの?」
「無いの。普段飲まないから」
「飲みたかったのに」
もう流石に眠い
思考が停止しそうだ
なのにコイツは‥‥‥‥
「買ってこようかな」
「自分ちで飲めよ。明日も早いから帰れよ」
「ねぇロウ君。顔赤いね」
「別にそうでもないよ」
「ウソだぁ。酔ってる顔してるもん。そうだなぁ‥‥ロウ君で味見しちゃおうかな?」
「は?」
頬に手を添えられミランと目が合うと唇が重なった
一瞬何が起きたのか理解できるまで時間がかかる
俺は慌ててミランを押し返そうと両手を上げる
すかさず両手をミランが拘束し、ソファーに押し倒された
「‥‥んっ‥‥ミランっ‥‥ぁ‥‥やっ‥‥」
「‥‥だいぶ飲んだ?ロウ君で俺も酔いそう‥‥」
「‥‥ミラン‥‥お前っ‥‥あっ‥‥」
ミランの左手で俺の両腕は頭上で拘束され、右手で服の中を弄られる
熱を帯びたミランの瞳
昔、ミランとの情事を想像していた
そんなお伽話とはまるで違う
ミランは俺を煽り立てる
「ロウ君‥‥俺に掴まってて‥‥」
「‥‥ミランっ‥‥待って‥‥」
少し残る理性
それもミランとのキスで掻き消される
「んんっ!‥‥あぁっ‥‥ミランっ!」
「ごめんね、余裕無くて‥‥痛い?」
「くっ‥‥苦しっ‥‥んぁ‥‥」
「前も弄ってあげるね?」
「やだっ、いやぁっ‥‥あ、んぁ‥‥あぁっ‥‥」
ミランが動くたび苦しかった
それなのに前を弄られると‥‥
「もう少し奥まで入れるね」
「‥‥あ、あっ‥‥んっ‥‥っ⁈やっ!そこっ‥‥ 」
「‥‥ここ?」
「ああぁっ!‥‥ミラっ‥‥や‥‥」
ミランがそこを擦るたび何か突き抜けていく
俺に何が起きてるんだ?
「ここですね、覚えておきます」
「やだ、何‥‥ミラン‥‥」
「怖がらないでロウ君。気持ちよくさせたいだけですから」
そう言うとまた深い口付けをしてゆっくりと腰を打ちつけ始める
「あっ、ああっ、んあっ‥‥あ、ミランっ!」
「ロウ君っ‥‥俺も‥‥あっ!‥‥」
俺はミランと‥‥‥‥
これは一夜の過ちなのか
翌日
酷い頭痛と身体の痛み
テーブルの上にはおにぎりとラップのかかった味噌汁
そして『起こさないで行くよ。良かったら食べてね』のメモ書き
そしてその日の夕方
治ってきた頭痛が酷くなる
パトカーの中
後ろの席には手錠を掛けたミランが居る
「身体は大丈夫でしたか?」
「‥‥あぁ」
「また遊びに行っても良い?」
「‥‥来るな」
「何で⁈‥‥じゃあウチに来ます?」
「行かねぇよ‥‥」
「じゃあ何処でエッチするんですか?」
「‥‥⁈」
頭痛のタネは酒なのかミランなのか
昔の想いを断ち切らなかった俺の所為なんだろうか