テラーノベル
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エ「そいつは…見覚えがあるな。なるほど、能力に気付いたわけか。」
納得げに頷くエラーはまだ余裕の表情だ。どうやらこれくらいじゃ負ける気はしないらしい。
サ「偶然出来ただけさ、どうやってなったのかもよく分かってないぜ。」
オレもおちゃらけるように返しながら様子を見る。油断したら一瞬で持ってかれるしな。
エ「なるほどな。まあ、所詮どいつの力を借りようと…」
微かに指を動かす動作、気付かれぬよう目で追いながら構える。
エ「俺には敵わないぜ!」
エラーが指を動かす。前に…だが糸は見えない。つまりこいつは糸での攻撃じゃない。それなら…!
サ「試してみようぜ!」
そうして、背中のブラスターで再度突っ込む。骨攻撃が飛んできたが、関係ない。
さっきのバリアをもう一度使い、そのまま…
サ「もらっときな!」
骨を出し、標準を合わせた瞬間にケリをつける。流石に反応が遅れたようだな。
この時、1番高火力の技…それは。
サ「おらァ!!」
加速や体重、『勇気』を全部乗せた、
渾身の頭突き!
エ「ぐぉ!?」
そのまま頭突きはエラーの頭に当たり、吹き飛ばすが、ここで終わりにしない。
吹き飛んだエラーを重力操作で近づけ。
サ「もう一度!」
今度は思いっきりの拳で殴り抜ける。
エ「がァ!?」
さっき以上の勢いで吹き飛んだエラーをを見て、体勢を直す。
少し力を入れすぎたな。
そうして、1度呼吸をリセットすると、
エ「中々のパンチだ。ボクサーなら世界一になれるかもな。」
また、後ろから声がした。
サ「ハァ!!」
何も考えず回し蹴りを喰らわす。
頭に命中した。だが、気持ち悪いくらい倒した気がしない。
動かない…エラーは回し蹴りで地面に衝突し、もう動かないそれを確認するが、
エ「『勇気』は認めてやるぜ?でも如何せん相手が悪いな?」
また後ろから声。
サ「ちぃ!!」
お次は背中のブラスターを作動させ、直接消し炭にする。しかし、
エ「もうそろそろ理解出来ただろ?『ERROR』の恐ろしさを。」
背後から声がする。
エ「チェックメイトだ。」
刹那、青い糸がオレを射止めようと射出される。真後ろからの攻撃躱しようがない。
サ「まずっ…!?」
当たると思った瞬間…
?「プップー!」
そんな声が頭上から聞こえてきた。
エ「なにっ!?」
そんな悲鳴と共にエラーがスケボーに引かれる。
待て、スケボーに引かれる!?
絶体絶命な状況を助けてくれたのは…
?「ん?あーなんかとんでもない状況みたいだな、まあ、来ちまったらしょうがないな!天国への切符は常に片道さ!」
?「まあ、さっき声真似したのは車だし、乗ってるのはスケボーだが。」
どうにもチャラい、サングラスをかけたカラフルなオレだった。
?「さあて!そこのお兄さん!説明は後、逃げるよ!」
そう言って、その場にどこから取り出したかも分からない2つ目スケボーを落とした。
?「さあ乗りな!こいつでひとっ飛びさ。」
普通に飛んだ方が早い気もしなくはないがまあいいか。
サ「感謝するぜ、そんじゃ逃げるか。」
そうしてスケボーで走り出す。そのスケボーは普通じゃありえないくらい早く、まるで道がずっと坂道になってるみたいだった。
サ「なるほど、こりゃあいいな。」
?「だろ?ところで、後ろからお怒りの女郎蜘蛛が来てるから気を付けな。赤黒黄色の配色とかそっくり。」
サ「了解!」
何を言ってるかはとにかく、情報だけはきっちりしてるのでそれに従い走らせる。
後ろからは直ぐにエラーが狙ってきた。
エ「ちっ!逃がすと思うなよ!そこのカラフル野郎もぶっ壊してやる!」
その目からは「ERROR」という言葉が溢れていて、余程怒ってるのが分かる。
さて、逃げるか。
エ「死ね!」
思い切り腕を振るうエラーから、糸が両腕、合計10本飛び出る。
その速度は弾丸のような速さで飛んできた。
サ「やっぱりオレに本気は出してくれなかったみたいだな。だが…」
全ての破壊者にしては随分と感情的だな。これだったら…
サ「指で軌道が読めるぜ!」
デルタの力がすっかり抜け、いつも通りに戻ったまま動く。
右に左にスイスイとスケボーを動かすのも悪くないな。
?「兄妹。あそこのゲートが見えるな?今作った。飛び込むぞ!」
それは随分とカラフルなゲートだったが、ここから逃げれるならやるしかないな。
サ「了解、飛ぶぜ!」
背後からの糸をジャンプし避ける。そのままスケボーの後ろを踏み、思いっきり飛び出した。
?「じゃあな、ブラザー。次は菓子折りでも持って招待した方がいいぜ?」
親指を立てなからそんなことを言っていく謎のオイラ、随分と陽気だな。
エ「この…!!」
エラーがそこまで言いかけた所で、ゲートが閉じ、姿が見えなくなった。
サ「ここは…?」
新しく来た場所には空が広がっていた。正直空を見たのはこれが初めてだ。
?「ここは『アウターテール』宇宙の輝くステキ何場所さ。そして…」
そこでサンズはズレたサングラスを付け直した。
フ「オレは『フレッシュ』仲良くしとこうぜ?」
そうして、気楽な自己紹介をされた。
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