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注意
・微妙乱太です
地雷の人は戻って下さい
此処はとある名探偵と自殺愛好家がお話や何やらするだけの空間
「太宰、依頼行くから着いて来て!」
乱歩は自席で暇そうにして居る青年____太宰にそう云った
此処で少し説明しておこう
乱歩の『着いて来て』と一般的な『着いて来て』は意味が違う
乱歩の『着いて来て』とは”電車の乗り方分からないから教えて”だ
我が社の名探偵に指名された太宰は乱歩に着いて行った
「乱歩さん」
「なぁに?」
「先程依頼に行くからと仰りましたが本当は依頼何て嘘なのでしょう?」
乱歩の後ろを歩いて居た太宰が乱歩に問うた
「うん、そうだよ?」
其の問いに対して乱歩は其れが如何した?と云う様に答えた
「、、、ならば何故依頼でも無いのに私を呼だのですか?」
「んー?其れはねぇ、、、」
乱歩は一瞬、考える様な素振りを見せた後
少し間を開け
ひ・み・つ・☆
と、口だけを動かした
「はぁ、、、そんな気はしてましたけど」
「ふっふっふ!分かんなかったからってそんなに落ち込まなくても良いよ
太宰!時期に分かって来るから」
「落ち込んでません」
そんな太宰の訴えは乱歩には届かない
そして、其の乱歩はと云うと
「おばあちゃんラムネ頂戴!」
いつの間にか駄菓子屋でラムネを買って居た
赤く染まった夕暮れの道を歩いて居る二人の手_______否、太宰の手
には探偵社の日用品とラムネの入った袋が掴まれて居た
「ねぇ太宰」
「この後暇?」
此の言葉一つで全てを悟った太宰
「其れは、、、『はい』と云う選択肢しか最初から無いのでしょう?」
「うん、流石太宰!分かってるじゃないか!」
「其れで?暇だよね?」
こう云う時同僚の国木田ならば断れるのだが
生憎相手は我が社の誇る名探偵
「まぁ、はい」
大抵の人はこうなる
「そう来なくっちゃ!」
「其れじゃあ荷物置きに行こっ!」
「太宰の部屋って、、、うん予想はしてたよ?」
早々と荷物を社に置いた二人は太宰の寮に来て居た
「でもさ、これは酷過ぎない?」
探偵社の26歳児____江戸川乱歩でもそう云う太宰の部屋は
余りにも生活感が無さ過ぎるのだ
部屋に在るのは
・何個かストックされて居る蟹缶
・日本酒
・布団
・押し入れに敷き詰められた包帯やら縄やら自殺時の必需品
だけである
押し入れの分も合わせれば相当在ると思うが
一般的な家にある筈のもが布団しかないのだ
冷蔵庫の中身はすっからかん
否、酒は入って居るが、、、
話は変わり乱歩は少し気になって居た太宰の食生活について聞いてみた
さぁ太宰の答えは?
「そうですね大体蟹缶と日本酒で済ませてます」
だそうだ
聞くからに不健康なのがよく伝わる
「偶に水だけの時もありますね」
「はぁ?お前、、、もう其れはご飯じゃないよ」
不健康の代表の様な後輩の食生活に乱歩は呆れて居た
「因みに朝と昼は?」
先程太宰が云って居た蟹缶と日本酒は晩御飯だろう
そしたら朝と昼は?
そう疑問に思った乱歩は太宰に直接聞いてみた
「昼はうずまきでちゃんと食べてますよ?」
意外に昼はちゃんと食べて居る様だ
「そう、なら良いんだ」
何が良いのか太宰には分からない様で頭には?が浮かんでいる
「太宰、僕今日此処で寝るから」
「お前明日非番でしょ?」
「はい」
「ですが乱歩さんは大丈夫ですか?」
「うん!丁度僕も明日は非番!」
「そうですか、乱歩さんも居るならちゃんとしたご飯作りますね!」
「え?」
「其れでは待って居て下さい!」
「ちょっ、太宰!待って!」
何か危機を感じた乱歩は太宰に声を掛けるが遅かった様だ