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※みんなに愛される妄想をする三重くん
三重は一人ぼっちで話すことが苦手。
いろんな人に
「三重くんって変だよね」
「気持ち悪い」
と陰口を叩かれ避けられてきた。
そんな三重くんは、愛されることが夢。
妄想の中でも、自分の適当な小説風の文章でも。
そこで愛されていれば、彼は安心する。
ある日クラスメイトに
「三重くん、何書いてるの?」
と聞かれ、ノートを見られた。
そこには…
「三重くん優しいね!」
「大好き!」
「かっこいい!」
と書いてある。
それは見たクラスメイトはドン引き。
苦笑しながら去っていった。
いろんな目が現れ、自分の方を見ている。
「お前キモい」
「消えろよ」
「変な小説書かないで、気色悪い」
いろんな声も聞こえる。
その瞬間、彼の世界は崩れるように作られていった。
彼は不登校になり引きこもって、ぬいぐるみと大好きごっこ中。
「大好きだよ」
「大好きだよ」
「大好きだよ」
いろんなぬいぐるみになりきって彼が彼自身に言う。
愛を乞うた彼は虚しいことしかできないぬいぐるみになったようなもの。
でも、これが彼の幸せなのかも知れない。
私たちには到底理解できないかもだが、彼が幸せだったら私たちが干渉する必要なし。
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