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QuartoMew
117
#オフィスラブ
ゆうクロ。
966
(株)姫神V
44
「あぁぁぁぁぁぁ………南見い…みなみい……ねぇ…ねぇ…」
私は、泣き叫ぶ。ずっとずっと。
寒くても。夜が明けて明るくなっても。
時間感覚がなくなるぐらい、ずっと。
……あれっ? 頭がグラグラしてきた。めまいが……。
ーー翌日午前7時頃
『白銀優奈救出。熱中症の疑いあり。重度の脱水症状のため至急病院の準備を…』
はっと起きると、私は病院の一室に居た。
大部屋だが、他に人が居ないらしい。
ぼーっとしながら天井を見ていると、看護師が入ってきた。
「あっ!起きたんですね!では先生をお呼びしてきますので少々お待ちください!」
元気な人だなぁと思いながら、変わらない天井を見続ける。
その時、私の心が何かを訴えかけている気がした。
なぜ今まで気づかなかったのか、疑問になるくらいはっきりと。
そこへ、医者がやってきた。
「お・は・よ・う・ご・ざ・い・ま・す。意・識・混・濁・し・て・ま・せ・ん・か?」
うまく聞き取れない。耳を指さすと気づいてくれて、筆談にしてくれた。
『おはようございます。体調大丈夫ですか?悪かったら言ってください』
そこで私は、必死に声を出した。
「大丈夫です。と言うか、南見はどうなったんですか?……私の近くに倒れている男性はいませんでしたか!? 彼はいや、南見は大丈夫だったんですか!?」
私は言ってる言葉がめちゃくちゃだと思いながらも問い詰める。けど先生は
「そんな人、いませんでしたよ?」
と言った。えっ?っと驚いていると、病室のドアが開いて家族が入ってきた。
「あっ、お母さ──ん!?」
「優奈ぁ!助かってよかったぁ……! 昨日誕生日だったのに、遊びに行くって言って1日いなかったし……帰ってきてから食べるケーキ用意してたのに、山の頂上で寝てるなんて。どんなに心配したか……」
ひとしきり泣いたあと、お母さんは私の顔を覗き込む。
「ってか、あなたの反応がいつもより悪くない? 元気がないというか……まあ仕方ないか」
あぁ、こんな親だったなぁと思いながら、ずっと気になっていたことを聞いた。
「南見は? 私の幼馴染は? 私の好きな人は……恋人はどこに行ったの?」
私は尋ねた。私が見たものが嘘だと、幻覚だと信じて…
「誰? その南見って人。あなたに幼馴染って言える人はいないんじゃないかしら?……ってか恋人いたのね! その人紹介してよ〜!」
笑顔で言うお母さんに、私は驚いた。と言うか愕然とした。
「……えっ?」
冗談だとしても、きつい。
「私の幼馴染の、黒鉄南見だよ? 何回も恋愛相談してきたのに……流石に冗談でもきついよ?」
口に出してから、少し反省した。
南見に言われてたのに……『言葉に気をつけて』って言われたばかりなのに。そう思ってたら、
「黒鉄さん家? あそこの家には中1の娘さんしかいないわよ? あの子すっごく可愛いわよね! あなた確か仲良いんだから〜」
とツラツラ重ねて言っていくお母さんに、私は言葉を失った。
(えっ……? 南見の記憶がない……?)
コメント
1件
うわぁっ……この展開、心臓にくるやつだよ……!😭💔 第2話であれだけ必死に救おうとした南見くんが「最初から存在しなかった」みたいに消えてるの、辛すぎる……。「そんな人、いませんでしたよ」の医者の台詞、マジで背筋凍ったし、お母さんの記憶も改ざんされてて完全に孤独になってる優奈ちゃんが不憫で仕方ない…( ; ; )そして自分だけが覚えてる違和感、これからどうなるんだろう…続き気になりすぎる!!