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あの日から、ルカとよく行動するようになった。
「ルカ!」
廊下にいるルカを見つけたら駆け寄ったり、授業のペアもルカを誘ったり。
シャルロットはルカにクッキーやら、シフォンケーキやら、なにかしらのお菓子を強請り、口に放り込んで貰っている。
ルカのお菓子が手作りだと知り、胃袋を掴まれたシャルロットは親鳥を見つけた雛の様だ。
いつものように口にお菓子を入れ、飲み込んだシャルロットは座っていた机を叩いて立ち上がる。
「…!?」
「?」
(胃袋掴まれた?掴まれた!?)
寮に入った翌日、是非良かったらと渡されたクッキーを食べてから、ルカにお菓子を強請るようになってしまった
革命的に美味しいのだ、甘すぎず、苦すぎず、ちょうどいい合間を取ってくる。
しかもクッキーだけではなくどんな種類のお菓子も作れてしまう、仕舞いには料理まで…すぱだりだよこんなの…っ!と頭を抱えて机に突っ伏したシャルロットにルカは頭を傾げる。
それに、ルカの横は居心地が良かった。
キョトンとするルカは、袋からクッキーをつまみ出しシャルロットの口元に持って行った。
「いらない?」
「っいる!」
バクッと勢いよくクッキーに食らいつき、口の中でサクサクと噛み砕く。
「うま…..」
何度食べても飽きない味だ。それに、時々、味変で混ざっているほろ苦クッキーが良すぎる。
クッキーを飲み込んだシャルロットは紙袋を取り出し、ルカに渡した。
「いつも悪いからこれ、俺のよく飲んでる紅茶。少し苦めだから甘いのと合うと思う」
両手で紙袋を受け取り、パッと笑顔になったルカ
「わ〜!ありがとう、シャル!今度お茶会しようね 。」
紙袋を机に置いて、シャルロットの頭をわしゃわしゃと撫でる。そんなルカにずっと思っていた疑問を問いかける
「ルカって、頭撫でるの好きなの?」
ことある事に頭を撫でて来るルカがずっと気になっていた。
「うーん…シャルの頭は撫でたくなるんだよねぇ…」
なんだろ、丸みかな。嫌だった?ルカは撫でる手を止める。
「ん、嫌じゃないから大丈夫。ルカは、特別な?」
手に頭を擦るように首を揺らすとルカは「良かった!」といい撫でる手を再開させた。
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その日の授業終わり、寮に戻るためにルカを待っていると、ばったりとロイに出くわした。
「あ、シャルロット」
ロイはこちらに気づきパッと笑顔になり駆け寄る。
「ロイお兄様、今帰りですか?」
教科書が入ってあるであろうカバンを肩にかけ、廊下で立っているんだから、理由はそれくらいだろう。
「うん、シャルロットも?」
「はい、同じ寮の人を待っているんです」
「そうなんだ!シャルロットの寮の人ってどんな人?」
「そうですね…」
少し話していると後ろから足音が聞こえ、振り返ると廊下からルイスが来ていた。
「ロイ!」
「ルイス!」
走ってきたのか、ルイスは息を切らしながらきた。
「ロイお兄様はルイス様を待っていたんですね」
まぁ、分かってはいたけど。と思いつつ白々しい反応をする。
「うん、そうなんだ」
「…やぁシャル」
ロイに向けていた顔を一瞬向け、挨拶をしたらすぐにロイに顔を向けた。シャルロットには興味が無いらしい。(態度があからさますぎじゃない?)とシャルロットが顔を引き攣らせる。ロイですら気づいて苦笑いしている。
今度はシャルロットの後ろから足音が聞こえ、振り返るとルカが走ってきて、息を切らしている。ローブの左側がズレ落ち、着れていない。
「ごめん、遅れた!」
「ルカ」
「先生に呼び止められて、ごめんね…」
「大丈夫だけど…ローブ、直しな」
「分かった…あ!ルイス先輩こんにちは〜」
シャルロットはルカが地面に置こうとしたカバンを持ち、ルカはローブをいそいそと着初めて。挨拶をする。
「…こんにちは、シャルの友達かな?」
(突然の営業スマイル…)ニコリと人の前でする笑顔を作り、首を傾げる。
「はい、同じ寮なんです。」
「そうなんだ…。私達はもう行くね、行こうかロイ 」
「ま、またねシャルロット、ルカ君」
「はい!」
やっとローブを着直せたルカにカバンを返す。
「俺らもそろそろ戻ろうか。」
「うん」
「ルカ、腰に手を回すなって、転ける」
「あ、ごめんごめん」
癖なのか、横に歩くといつも腰に手を回す。ルカの顔を見上げて言うと、ルカは謝るが、手を外す気はないらしい。
こんな廊下のど真ん中で腰を抱かれるのは恥ずかしいものがある。
「……」
背後でこちらを見ているルイスには気づかないまま寮へ戻った。
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とある日の、授業 魔法実践にて。
「シャル、一緒に組も?」魔法実践用の広場に集まり、ペアを組むよう言われて直ぐにシャルロットにペアを誘う。
「そうするつもりだけど…ルカの属性って火だろ?魔法の実践だから、相性悪くない?」
「シャルが合わせてくれるじゃん、風魔法で浮かせてあげるから!」その言葉に目を輝かせたシャルロットにあれほんと好きだよね?と笑う
「う…」
ルカは火と風の属性。ルカの風魔法は人を浮かせられるのでよくふわふわ浮かせてくれる、結構楽しいのだ。ある日から、乗れなくなったアトラクションみたいで。
ちなみに、ルカは火属性と風属性を上手く使って、温風にして当ててくれるという器用な事まで出来るので、寒がりなシャルロットには大助かりである。
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水の性質少し変える、魔力が多いいからやろうと思えば出来る。燃えやすい液体にし、水の中に空洞を作るようにしてルカの炎を包む。何気に難しく細かい為、魔力の動きを分かりやすくするためルカの手を取る。シャルロットの場合密着面がある方が魔力の流れがわかりやすい。
何となくでやっていたが、これは魔力共有の初めにやる初歩らしい。と後々知る。
バシャッ…ボッ 魔法実践の対練習用人形にあたり、燃えやすくした水を被った人形がルカの炎によって燃えた。
それを何個も作り、勢いよくぶつけると余すことなく全ての人形が燃える。
授業が終わり、最後に評価の紙を渡される。
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ルカ・シャルロットペア A評価
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「やったね、シャル」
「な。」
パチン、と軽く手を叩き合い、笑い合う。
「甘いもの食べたい…」
魔法実践が終わり、次の授業が始まるで待っていたシャルロットはそう呟いて机に突っ伏した。
「シャルは魔力を使うと甘いの欲しくなるよね」
「人間、疲れた時は糖分が欲しくなるものなのだよ…」
ゆっくりと顔をあげ、ルカを見るとローブのポケットに手を入れ、「まだあったかな…」と呟く。
「あった…ほら、食べる?」
「!…食べる!」
袋からクッキーを取り出し、シャルロットの口元に近づけると、シャルロットは笑顔になって食べ始める。
「んふっ、ふふ…餌付けしてるみたい…」
クッキーを口元に差し出すと、パクパク食べていくシャルロットにルカが笑う。
「次は何食べたい?」
「チョコシフォンケーキ!」
「オッケー、ちょっと苦めに作るね。」
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番外編
魔法実践の時のルカ・シャルロットペア
「手を繋ぐのは分かるけどなんで恋人繋ぎ?」
「距離が近い…」
「恋人繋ぎだ…」
「あいつら廊下で腰に手回してたぞ」
「俺たちは何も見なかった、何も見なかったんだ…」
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5話 エンド 12⁄1