それはとある日の事だった。いつも通り授業が終わり寮に戻る前に学食に寄ろうとしている時だった。
階段を踏み外してしまった。
ルカ「シャルロット!!! 」
階段で滑り落ちたシャルロットにルカが顔を青ざめ手を伸ばしていた。でもその手は届かずシャルロットは階段から落ちた。
ルカ「シャルロット!」
シャル「だ、だいじょ、ぶ」
ルカ「頭は!?痛いところは!?」
シャル「頭は、庇った、背中だけ打った…だけ」
ルカ「動かすよ、痛かったらすぐに言って」
そう言ってシャルロットを抱き上げしっかりと支えて揺らさないよう歩いた。
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「うん、頭は打ってないし脳震盪もない、肋骨が少し折れてるけど安静にしてれば大丈夫、薬品教師に痛み止め作ってもらうから出来たら届けてもらうね。」
「当分は安静にしてね」
シャル「はい、ありがとうござました 」
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ルカ「シャル、大丈夫か?」
シャル「うん、大丈夫」
ルカ「俺があの時すぐに風で浮かせてれば…」
どうやら階段から落ちた時風属性で浮かせてれば助かったのに、と考え込んでいたらしい。
シャル「一瞬だったんだ、仕方ないよ」
シャル「幸い今日の授業はもうないから」
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寮
ルカ「なにか飲み物作ってくるからちゃんとベッドで寝ててな」
シャル「ありがとう、分かった」
ルカ「はい、ホットミルク」
シャル「ありがとう」
湯気が出ているマグカップにふーふーと息を吹きかけているととある事を思い出し笑ってしまう。
シャル「…ふふ、」
ルカ「?どうしたの?」
シャル「いや、いつも俺の事をシャルって呼ぶのにあの時はシャルロットって呼んでたなって。」
ルカ「あれは、本当に心臓が止まりそうだったんだからな?」
シャル「わかってるよ、助けてくれてありがとな」
ルカ「いいよ…ねぇシャルアレ見せて」
(ん?ああ
最近ルカはシャルロットの闇魔法で作る濃い紫の、簡単に言えばブラックホールみたいな物を見るのが好きらしい。
シャル「闇魔法なんて、見たいやつ居ないからな?」
ルカ「シャルのは闇魔法でも、キレイなんだよ」
お世辞でもない素直に褒められると少し照れくさくなる
ルカ「昔、世界征服を目論んだ奴の闇魔法を目の前でみた人が”冷たくて恐ろしくあれは人間が出せるものでは無い、化け物だ”って言ってたけど 」
闇魔法だけに限らず属性によって魔法は心が関係してくる、弱い精神を持つと心は燃えず火を使えない。ら光属性は悪の心を持った者には扱えぬ。とか
ルカ「シャルは優しいからな、同じ闇魔法でも怖さなんてない、なんなら綺麗だよ」
シャル「う、うるさい!」
照れくさくなり闇属性を消すして布団で顔を隠す
ルカ「ほんと、シャルは褒められ慣れてないよなぁ」
笑いながら頭を撫でてくるルカの横っ腹にチョップをかます。背中に響いて少し痛かった…
ルカ「あてっ。…ほらもう寝な」
シャル「ふんだ…おやすみ」
ルカ「おやすみ、明日のお菓子は?」
シャル「スイートポテト」
ルカ「あいあい、じゃ、また明日な」
ルカも布団に戻り電気が消された。
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数週間後
無事に肋骨が繋がり治った。
色々助けてもらったルカにお礼をするべく買い物に来ていた。
シャル「魔力向上の指輪、」
ルカは魔力多いい方だしな…
シャル「属性強化の腕輪」
元々属性能力高いしな…
シャル「防御力upのショルダーストラップ…」
防御力かぁ…
あまりピント来るものがなく店を変えてみることにした。
ルカと言えば料理!という事で料理グッズ関連の店に入って見ることにした。
シャル「うーん、」
(あ、これいいかも
シャル「すいません、これください」
店長「あいよ! 」
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シャル「ルカ」
翌日授業終わりの夕方、紙袋を持って来るのを忘れていて1度取りに帰った為遅くなってしまった。
教室にまだルカが居ることに安堵した。
シャル「ルカ、これ、前にお世話になったから」
ルカ「貰っていいの?見ていい?」
シャル「いいよ」
ルカ「これ、、エプロン?」
シャル「うん、お菓子作るための道具あげようと思ったんだけど何を使うか分からなくて…」
シャル「魔法がかかってるから汚れにくいしすぐに落ちるんだって」
ルカ「…シャル!」
喜んでもらえるか自信がなく目を逸らしながら早口で説明するとルカが抱きついた。
ルカ「ありがとう!ちょうど欲しかったんだ。」
ルカ「デザインも俺好み、ありがとな」
シャル「う、、うん!」
(良かった、喜んでもらえた!
ルカ「先に渡されちゃったな…」
シャル「?」
ルカがカバンから小さな灰色の真ん中に金色の柄が書いてある長細い箱を取り出した。
ルカ「これ、俺もあげようと思ってんだ」
シャル「開けて見てもいい?」
ルカ「うん、開けて」
そこに畳まれて入っていたのは薄青色の元結だった。
シャル「これ、」
ルカ「シャル、前に元結新しくしたいって言ってたろ?シャルの目の色と同じだし、防御力upの魔法も着いてるんだって」
シャル「…ルカ、ありがとう」
身につけていた元結をシュルリと外し箱から青の元結を取り出す。
ルカ「俺が結んでいい?」
シャル「うん、お願い」
ルカに元結を手渡し後ろをむく。
ルカ「ん、出来た似合うよ」
シャル「なんでリボン結び?」
シャル「ありがとう、ルカ」
ルカ「此方こそ、ありがとう」
ルカ「よし、もう寮帰ろうか」
ルカ「今日の晩御飯は俺が作りまーす!」
シャル「やった!」
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6話エンド 12⁄1
…何故だ!?何故付き合っていない!?
作者でも分からないことってあるんですね…早く付き合ってくださいね。
コメント
1件
すごく面白かったです