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「ニキー、」
「へ、おわっ」
後ろから伸びてきた手に捉えられた。
仕事中だったし他事に集中してたしで反応できなくて、
僕よりも6センチ背が高い男の中にスポッと収まる。
バックハグってやつだ。初めてやられてちょっと ドキドキ
していると腕を引かれて目の前の人に抱きつく形になった。
嗅ぎなれた匂いと、人間離れした青白い肌、少し長めの髪と
骨ばった手。すぐに察しが着いて、今度はしっかりと抱きつく。
そしたら、威嚇してた目の前の人も優しく笑いかけてくれた。
「ろうきゅん」
「ロウきゅん言うな」
いつも通りの会話が嬉しくて、抱きついてることを忘れてた。
さっきの人外に指摘されて、やっと離れる。
ロウは残念そうな顔をしていた。付き合い初めてから
気づいたけど 、ロウはツンデレデレらしい。ツン要素は少ない。
案外素直に意見を言うし、嫉妬も分かりやすい。
大胆な事も良くするし、何より、すっごい、それはもう
とんでもなく甘い声で、好きとか、愛してるとか平気で口にする。
ただ、さっき抱きついてきた人外も例外じゃない。
むしろ、あっちの方がタチが悪い。お互いが許したから
4人交際という形だけど、傍から見たら僕が三股しているのと
変わらない状況だ。まあ、そんなのはどうでも良くて。
離れたらこんどはそっちに腕を取られて 腰に手を回された。
腰はまずい、ロウは、腰を触るとすごく怒る。
でも、綺麗な顔で見つめられたら 何を言えばいいのかわかんない。
「ニキは相変わらずかっこいい顔してますね」
「るべしょーは綺麗」
「わぁ、ありがとうございます」
るべしょーは優しいし、端正な顔立ちだし、柔らかい声だから
すごく、モテる。ロウも、もちろん端正な顔立ちに世話焼きで、
イケボなわけだからモテるわけで。なんで2人が僕に
執着するのかは全く分からない。友達で居ればいいものを
わざわざ恋人にまでするなんて。て、こんなこと話してる場合
じゃなかった。後ろからものすごい殺気が漂ってきた。
るべしょーを離そうとしても力で抑え込まれてしまえば
どうしようもない。なにも出来ずにいるともう1人の恋人が。
「はい、そこまで」
血色のいい大きい手と、男らしい筋肉のついた手。
るベがリトに手を取られて、助かったと思って力を抜いたら
ロウに強く抱きしめられて、そのまま項に噛み付かれた。
「っ、ロウっ…」
「俺以外になんで触らせてんの」
「恋人だからっ、」
「やだ」
「っ、」
だめだ、くすぐったい。抵抗しようにも ロウに
怪我はさせたくないし、どうしようかと悩んでいれば
す、とロウの手がどいた。どんな風の吹き回しかと思えば
リトに手を取られたらしい。威嚇してる。
「ありがと、リト」
「どーいたしまして」
さすが僕より10センチでかいだけある。るべしょーも
ロウもそこまで痛めつけずに抑え込んでる。
そこまでいって、戦闘終了後なのを思い出した。
急いで終わりの連絡を入れて、変身を解く。
私服の方が首元が空いてるから結構噛まれた後とか
出ちゃってて、仕方ないから首元までボタンを閉めた。
「あれ、ニキ首元まで閉めてるんですね」
「ちょっと痕が出ちゃうから」
「こういうニキも新鮮でいいですね」
るべしょーは大胆なんだよ。なんて言えなかった。
僕とろう、るべ、リトは恋人な訳だけど
僕はリトの隣が1番落ち着く。体は大きいし、声は大人しい
笑い方とかはあれだけど、何気1番落ち着いてる。
背伸びしながら歩いてるとリトに抱き上げられた。
戸惑ってると優しい声でお疲れ様なんて言うから
こっちは大パニック。抱っこの形だから
首に抱きついてやった。そのまま向こうを見たら
とんでもない景色が広がってたから見なかったことにしとく。