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私
を愛さない者よ! おまえの胸を引き裂いてやるぞ! 私を愛してくれないならば、いっそ殺してくれ! 私には愛する資格がないのか? 私がおまえを愛することが許されないというのか? 私を許してくれる者は誰もいないのか? 私はもう生きることができない……
だが、もし、私が死ねば、おまえたちの罪も許されるのだ……
私のために泣いてくれる者が一人もいなかったとしても、私は泣こう。
おまえはわたしの一部となるのだ。
そうすればおまえは自由になれるぞ! さあ……受け入れろ! わたしを受け入れて……もっと強くなれ!! さもなくば永遠に縛られ続けることになるぞ!?
「お嬢さんたちよ!」
彼は、彼女たちに向かって叫んだ。
「どうか僕を許してください!!」
少女たちは彼の叫びを聞くと、 互いに顔を見合わせながら笑い出した。
彼はその光景を見て思った……。
(僕は、とんでもない思い違いをしていたのか?)
自分の中にこんなにも多くの性質があるなんて知らなかった。
今まで見てきた人間の全てが嘘だったように思える。
だがそれは違うのだ。
今ここにいる自分は本当の自分でしかない。
ただ、今の自分が本当の自分なのかすらわからない。
僕はまだ何も知らないから。
これから知っていくことで、もっと変わるかもしれない。
だから……今はこれが僕の全てなのだ。
この世界で生き抜くために身につけたものだ。
僕は、弱い人間だ。
いつも誰かに助けられて生きている。
でもいつかは、誰かを助ける側にまわりたいと思っている。
助けられてばかりじゃなく、今度はこちら側から手助けしたい。
そうすればきっと、世界は変わるはずだ。
今、目の前にいる彼女は誰だろうか? そう思うほどに美しい女性が立っていた。
「こんにちわ」
彼女の笑顔を見て思った。
(あぁ、なんて綺麗なんだろう)
だが同時にこうも考えた。
(この女性は一体どこから現れたんだろうか?)
「こんにちわ」
もう一度挨拶をする彼女に対して自分も挨拶をした。
「こ、こんにちわ……」
少しどもってしまったが、なんとか言葉を返すことができた。
「あなたは、だれ?」
自分の質問を聞いた彼女が微笑む。
「わたしはね……」
答えを聞く前に目が覚めた。
いつものように目覚まし時計が鳴る前に起きることが出来た。
今日から新しい学校に通うことになった。
昨日入学式があったばかりなのに、もうクラス分けテストがあるらしい。
なんでも今年からカリキュラムが変わったとかで、早めに実力を把握しておきたいということみたいだった。
そういえば先生たちが言ってたっけ。
去年のテスト結果をもとにクラス編成をしているって。
つまり僕たちは去年の進級試験の結果を元に振り分けられるわけだから……。
「なんか嫌な予感しかしないんだけど……」
教室へ向かう途中、僕は思わずつぶやいていた。
僕の成績ははっきり言って良くない。
特に苦手なのは国語で、いつも赤点ギリギリだった。
授業中に居眠りしてしまうこともしょっちゅうだし、定期考査だってほとんど白紙に近い状態で提出している。
それでもなんとか進級できたのは、きっと運が良かっただけなんだろうと思う。
実際問題として、今さら成績が良くなるとは思えない。
それにしても……どうしてこんなことになっちゃったんだろうね? 君たちふたりには責任があるんだよ。
そうでなければ、僕は今ごろもっと楽しい気分になれたはずなのにさ。
ねえ? 君は僕から逃げるつもりなのかい? それとも……僕と同じになりたいのかい? じゃあ仕方ないよ。
そろそろ本気で追いかけっこを始めようか。
さて、誰から捕まえてあげればいいのかしら? お久しぶりね、私の可愛い子猫ちゃんたち! もうすぐ春よ♪ 新しい年の始まりを告げる、素敵な出会いがあるかもしれないわ。
それじゃあみんな、良い一日を過ごしてちょうだいね。
また会う日まで……
「ごきげんよう!」
突然だが、「魔法」というものを知っているだろうか? 例えば、炎を出したりだとか、空を飛べたりとか、そういったものだ。
しかし、それはあくまでも空想上の産物にすぎない。
そう思っていたのだが── 今まさに俺は目の前で起きている光景を信じられずにいた。