テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
仲間を、愛していた。
この命に代えても守りたいと、
そう思っていた。
それを運命は許さなかった。
目を覚まして8度目。
この見慣れた天井が、
思うように動かない手足が、
まともに喋れない口が、
また同じ人生が始まったことを証明している。
またやり直せたことに安心して、まだ続いてることに落胆する。
頭がおかしくなりそうだった。
いや、一度なった。
もう全てが嫌になって自分の事を何度殺そうとしたか。
でもその度に何かに邪魔をされ、自殺しようとした罰とでもいうように守りたいと願った彼らが死んでいくのだ。
それは自分が彼らを殺しているのとなんら変わりない。
その事実に気づいたとき、酷く恐ろしくなって自殺など到底考えられなくなった。
そう。
彼らを守りたいと願うのならば。
彼らを救いたいと思うのならば。
俺は、
あいつらに嫌われたまま側にいなくちゃ。