テラーノベル
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気づかなければよかった、なんて何度も思った。
あの人の笑い方も、
ふとした仕草も、
全部、普通に好きになっただけなのに。
それが「普通じゃない」って言われる世界で、
この気持ちは、どこに置けばいいんだろう。
誰かに話した瞬間、
今までの関係が全部壊れる気がして、
冗談みたいに笑って、
なかったことにしようとするたび、
自分まで消えていくみたいだった。
怖いのは、嫌われることじゃない。
「気持ち悪い」って思われることでもない。
ただ、
今まで隣にいた人たちが、
同じ顔で笑ってくれなくなることが、
どうしようもなく怖い。
それでも、
この気持ちだけは、
どうやっても嘘にできなかった。
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