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京本side
みんなと会わなくなって1ヶ月。
今日もSNSに沼る俺。
醜いな。
そんなことを思っていたら、TLにあるツイートが流れてきた。
俺のファンのツイートだった。
「最近、きょもツイートしてないけど大丈夫かなぁ?ブログも動いてないし。インスタも、。忙しいのかな!」
ファンのみんなも心配してくれている。
そろそろ、動かなくてはならない。
その時、慎太郎からメッセージが来た。
慎太郎からは毎日くる。鬱陶しいくらいに。
そのメッセージをまた俺は決めた。慎太郎に話そう、と。
メンバーのみんなにも話したいけど、でもきっと大人数で来られると前みたいになる。だから、まずは慎太郎に。
慎太郎にメッセージを返すと、すぐに既読がついた。そして、「オフだよ!」と来た時、心がホッとした。慎太郎、本当に来るんだ。そう思うと、心臓がドキドキしてくる。久しぶりに会う慎太郎は変わっていないのだろうか。
俺は朝食を運びにきた看護師に伝えた。
大「今日、森本慎太郎が来たらこの部屋に通してください。」
看「わかりました。」
数時間後、コンコンと力強いノック音が聞こえ、心臓の鼓動が強くなった。
大「…はい。」
慎「も、森本慎太郎です!」
大「どうぞ」
ドアが開き、お互いに目が合う。
慎太郎は少し目を見開いていた。
慎「…きょも、痩せたね。」
大「そうかな。」
慎「それより、呼んでくれてありがと。」
大「うん。あ、座って。」
慎「あ、うん。」
慎太郎が椅子に座ったのを確認して、話を始めた。
大「今日はきてくれてありがと。ほんとはみんなにきて欲しかったんだけど、大人数で来られたらパニックになって言いたいこと言えなくなってたかもだから…」
慎「そうだったんだね。わかった。」
大「まず、俺の活動休止について。そろそろ言わなくてはならないと思うんだ。俺自身も、ファンを騙したくない。だから、準備が整い次第公表して欲しい。」
慎太郎は瞳孔を少し開いた。
大「あと、SixTONESのこと。俺は抜けたくない。でも、みんなに迷惑がかかるなら。」
慎「何言ってんの⁈迷惑なわけないじゃん!」
大「はは、ありがと。あ、あと一つ。明日から面会謝絶は終わりにする。」
慎「まじ⁈」
大「うん。でも、大人数ではこないで欲しいな。」
慎「わかった。伝えとく。」
大「あのさ、今日ってみんなオフ?」
慎「たしかオフだよ。」
大「じゃあさ、電話してほしい。」
慎「え?」
大「ここで電話して欲しいんだ。グループ通話で。」
慎「わわ、わかった。」
いますぐ、みんなに伝えたい。
樹side
慎太郎が見舞いに行ってることを聞いて、俺は怖くなった。悪い方向に進んでなければいいけど…
数時間後、グループラインにメッセージが来た。
慎「みんなみんな!!明日から見舞いに行っていいって!!」
ジェ「まじで?!」
こち「やったぁ😆」
慎「でも、大人数ではこないで欲しいって言ってた。」
北「大人数って、何人以上からかな。」
樹「とりま一人で行く?」
こち「そうだね。」
慎「あ、あと一つ!」
北「なに?」
慎「準備が出来次第、活動休止を発表するんだって。あと、SixTONESには居たいって。」
“居たい”この言葉を目にした瞬間、ほっとして涙が出てきた。そしたら、慎太郎から電話がかかってきた。
ジェ「グループ通話じゃん!」
こち「久しぶりだな。」
北「慎太郎、どうした?」
樹「なんかあったか?」
大「…あのさ、」
慎太郎のアカウントから聞こえたのは、懐かしい、美しい声だった。
ジェ「え?!大我⁈」
大「うん、俺。」
こち「久しぶりに声聞いた…泣きそう。」
俺は泣いてしまい、声が出なかった。
大「みんな、ごめんね。面会謝絶して。」
樹「全然、大丈夫だし、」
ジェ「樹泣いてる⁈」
大「みんなの前で言いたいことがあるんだ。」
こち「なにー?」
大「慎太郎から聞いたんだ。みんなの様子。俺のせいで仕事が捗らなかったんだろう?ごめんな。」
慎「謝んなって。」
大「まず、ジェシー。いつも明るくしてくれてありがとう。メンバーの支えになってくれてありがとう。」
ジェ「…大我。」
ジェシーは泣いている、ように聞こえた。
大「そして樹。寝れてなかったんだって?ごめんな。心配かけて。でも、今日から寝れるな」
樹「…バーカ」
俺は泣き崩れてしまった。
きょもの、バカ。
髙地side
大我の話で樹は大泣きしていた。
こちらにも聞こえるくらい。
大「そして、慎太郎。毎日メッセージをくれてありがとう。気まずくて既読はつけられなかったけど毎日見てた。」
慎「面と向かって言わないでよ…」
大「そしてこーち。毎日面会に来てたんだって?看護師さんから聞いたよ。毎日「髙地さんきましたよ。」って笑ありがとな。俺を信じてくれて。」
こち「知ってたのかよ…」
なんだか、涙が止まらないな。
これは、嬉し涙か。
壁にもたれかかって俺は思った。
“久しぶりに、こんなに嬉しくなった。”
北斗side
京本がこーちのを言い終わった後、少し間があった。やっぱり、俺のせいだったんだ。
最近寝れてないし、仕事にも集中できてなかった。全ては俺のせい。俺のせいで京本は怪我したしみんな不幸になった。
ネガティブな空気が俺の周りをかかっているのを解いたのは京本だった。
大「最後に北斗。北斗、お前のせいじゃないからな。」
それを言い残して京本は
大「じゃ、おやすみ」
と言って通話から抜けた。
“お前のせいじゃないからな。”
京本は知ってたんだ。
俺が責任を感じているんじゃないかって。
それを知ってて、俺をフォローしてくれたんだって。
後悔した。怪我人にこんなことを言わせてしまった。俺は嗚咽を吐きながら泣きじゃくった。
北「ああ、ああ!!」
泣きすぎて息もしにくくなっていた時、ピンポーンとチャイムが鳴った。
出れない、そう思っていたら、ドアが開いた。
それはみんなだった。
樹「北斗!北斗!」
こち「大丈夫だから!」
ジェ「北斗のせいじゃないよ」
違う、違う!京本も苦しかったはずなのに、
俺に気をつかった。気を使わせてしまった。
苦しい、苦しい、
こんなつもりじゃなかった。
数秒のミスで1人の人生を、6人の人生を変えてしまった、。
壁に寄りかかり、まだ整ってない呼吸をしながら俺は言ってしまった。
“お前らには何もわからないだろ⁈もう、帰れ!”
ああ、グループを壊してしまった。
誰もいない空間で俺は一人床に倒れこんでいるのであった。
__続く。