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Attention・完全オリジナルキャラクター作品
・書いているのが学生のため、表現の仕方が子供っぽく感じるかもしれません。ご了承ください。
・テラー初心者
・BL、TL、GL表現はありません
・痛々しい表現有
・1部表現は伏字にしています(例:タヒ・暴カなど)
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ライが実験室から出て行ってからどれほど経っただろうか。今のところ、今日はまだ警報が鳴っておらず、隊員達は各々自由に過ごしていた。近くからはライの悲鳴が聞こえたが、きっと”彼女”の実験台になっているのだろう。
少し仮眠を取ろうと瞼を下げかけた瞬間、研究室のドアがノックされた。別に何も言わずに入っても構わない部屋にわざわざノックしてから入るのは彼しかいないだろう。
「失礼します」
低く落ち着いた声と共に扉が開けられると、そこにはライと同じくらいの少年が立っていた。
「こんにちは」
小さくお辞儀をする彼は、青みがかった黒髪を揺らし、ヴェレーノに歩み寄る。
「こんにちは”ファルシュくん”。今日はだいぶ体調が良さそうね。」
「えぇ、お陰様で。今日は警報鳴りませんね。昨日は1日中鳴っていたのに。」
そう言って窓の外を見る彼の目は、心做しか虚ろな気がした。ヴェレーノが怪訝そうに顔を見ると、彼は慌てたように笑顔を作った。
「あっ、身体は元気ですから。少し夢を見たんです。昔の…」
「…なにか話したいことは? 」
「いえ、思い出したくないので、大丈夫です。」
彼の生い立ちは非常に残酷で、幼い子供が記憶するには十分すぎるものだった。
数々の子供達にチップが埋め込まれているのは多くの大人が知っていて、生き残っていてもさほど珍しくはない。ルデもその1人だ。しかし、ファルシュ含め数人の子供は違った。いざチップを埋めるとなると、数々のリスクが伴い、なにかで実験する必要があった。そこで、研究者達はこう考えた。
「優秀な子供達を実験体にしよう」
と。ファルシュもその実験体の1人だった。大量の薬品に、チップ、過度な生活保護。そんな過酷な状況の中で、泣き叫ぶ子供、自ら命を断ってしまった子供。悲鳴と怒号に溢れた空間で育ったファルシュは、運良く逃げ出し、ヴェレーノに保護された。
…というのはファルシュの記憶だ。
地獄絵図だった。そこらじゅうの床に染み付いた、血液や体液。泣き叫ぶ子供。子供の腕を掴み、無理やり薬を口に詰め込む大人達。あの部屋の匂いや雰囲気は思い出すだけで吐き気がする。その後の事は覚えていない。確か、大人達は警察に突き出した。あまりにも度が過ぎていたし、計画自体、研究所が勝手にやっていたからすぐに動いてくれた。子供達は半分以上がタヒんでいた。助けられたのは確か4人。30人くらいの中から、4人。その4人中3人は、療養の末力尽きてしまった。
最後まで残ったのはファルシュ1人だったが、彼も何度も生タヒを彷徨っていた。熱で魘され、私が触れようとすると拒み、完全に人と触れ合い、コミュニケーションを取ることに拒否感があった。無理もない、あんな環境で育ち、唯一安心出来ていた仲間も次々と消えていく。まだ10歳にもならない彼が、正気を保てるわけがなかった。
今でもその頃の夢を見るらしく、ヴェレーノが特別に調合した抑制剤によって、恐怖やトラウマからくる発作は抑えられている。
「あ、そうだ。今日はリュミエールちゃんと見回りね。お世話係、頼んだわよ。」
「はい、お任せ下さい。それでは、いってきます」
「はい、いってらっしゃい」
ヴェレーノさんと別れ、今日の予定を確認する。
(この後、リュミエールちゃんと見回りして、夕飯係は…)
そう考えながら歩いていると、目の前から飛び出してきた少女とぶつかってしまった。
「きゃっ…あぁ、ごめんファルシュ」
「なんだ君か。僕こそごめんね、前をよく見てなかった。」
君 と呼ばれたルデは折れたスカートの裾を戻すとファルシュに微笑みかける。彼女もファルシュの事はよく知っていて、自分が仲間入りした次の年にファルシュが来たため後輩だと思っているが。
「あんたはこれから見回り?」
「うん、リュミエールちゃんと」
「そう。気をつけてね」
他愛ない会話をして、ファルシュは出口へ向かう。そこには、今日の見回りの相方が立っていた。
「あー!ファルくん!遅いよ〜!」
「ごめんねリュミエールちゃん。さ、行こうか」
リュミエールちゃん と呼ばれている彼女は、隊員の中で1番幼い。しかしそのパワーは恐るべきものだ。
「今日の夜ご飯はルデちゃん担当だから、オムライスかなー?」
「そうだね。それともハンバーグかな?」
リュミエールちゃんと話すのは大体ご飯の話か、隊員の話になる。普段の戦闘や研究で疲れた脳が癒されるので、多くの隊員が彼女の話を聞きたがる。幸運にも彼女はお喋りなため、お互い楽しめている。
「今日は警報も鳴らないし、早めに帰ろうか。」
「うん!」
その瞬間、遠くから悲鳴が聞こえた。
「ねールデ先輩〜オレもうオムライスは飽きたよ〜」
「っるさい!私が担当の日はオムライスかハンバーグってリュミちゃんが決めちゃったの!」
「じゃあハンバーグでもいいじゃん!もう3連チャンっすよ!?」
「ひき肉無かったのよ!文句あるなら食べなくていいのよ!?」
キッチンに入った瞬間こんな会話が飛んできて、ヴェレーノは肩を落とす。
「…飛沫が飛ぶから調理中に叫ばないでちょうだい」
2人はどういう訳か、常に言い争いをしている。もちろん喧嘩という訳でも仲が拗れる訳でもなく、お互い合意の上だと思うが。
少しの間ルデの調理を見ていると、キッチンの外から警報音が聞こえた。
「え、今!?」
「オレ達も行った方がいいですか?ヴェレさん」
「今はファルシュくんとリュミエールちゃんが見回りしているわ。範囲の確認だけ…」
そう言ってヴェレーノは手元の端末を見る。幸いにも2人の見回り範囲と警報範囲は近いため、応援は必要ないだろう。
「2人になら任せられるわ。」
「強いっすもんね〜リュミちゃんとファルくん」
2人が駆けつけると、2人の子供を抱える母親と、それを庇う父親、そこに近づく生物がいた。
「だ、誰かっ!助けてくれ!」
こちらに気づいていないのか、父親は必死に助けを求める。
「ファルくん、私がやっつけるからそこの人お願い!」
そう言うと彼女は生物の方に武器を向ける。その隙にファルシュは家族の方へ駆け寄った。
「ここは危険です。ちゃんとした避難所へ案内するのでこちらへ。」
「あ、あぁ!ありがとう!ありがとう!」
「でも、良いんですか?あんな小さな子供…」
「彼女は特別な訓練を受けています。あの程度の敵なら大丈夫。」
リュミエールが大きなハンマーのような武器を振り下ろすと、生物の身体は平たく潰れてしまった。生物は再生を試みるが、やがて力尽き事切れる。
「…よし!任務かんりょー!」
「お疲れ様」
「ファルくん!さっきの人たちは?」
「避難所に届けたよ。この辺は侵入が多いらしくてね。そろそろ避難所も移動させないと。」
後処理を済ませ、2人は警報解除の連絡をした。
「わわわ〜!!オムライスだ〜!!」
夜ご飯になり、リュミエールの前にはケチャップで流れ星の描かれたオムライスが置かれる。
「今日は任務頑張ったんだし特別よ!」
無事に帰ってきた2人はすぐ席に着いた。隊員の前には綺麗に形成されたオムライス、サラダ、スープ、デザートのゼリーが置かれた。
こうして、彼らの1日は終わりを迎える。
《キャラクター紹介》
保護記録135
名前:ファルシュ
年齢:推定15
出身:第2地区.特別実験体保管所.ヴェレーノに保護された模様.
血液型:不明
生年月日:不明
(備考)
生い立ちが可哀想な子。ヴェレーノさんのことは尊敬しているし、隊員の事は家族だと思っている。抑制剤を飲めば発作も抑えられるので少々依存気味。治療中。ライは1番最初に打ち解けた仲で、今でも親友。しかしライの事は何も知らないので少し距離感を感じ始めている。
保護記録77
名前:リュミエール
年齢:9
出身:不明.自らの足で施設までたどり着いた模様.
血液型:O型
生年月日:不明
(備考)
名前、キャラデザ、色々とこだわった子。血液型はヴェレーノさんに調べてもらった。比較的過去の記憶が薄いらしく、家族が暖かかったことは覚えているようだ。隊員達の心を癒す、まさに希望の光となっている。破壊力がすごい(物理)