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はい主です。
だいぶ迷宮ができた世界で…
の方をしているのでこれからあいさつをやめてすぐに本編に行こうと思います。
申し訳ありません。
「さて、ゲームを開始しよう。」
再びスピーカーから冷たい声が響く。その言葉を聞いた瞬間、部屋全体に張り詰めた緊張感が走った。
カイトは手に持つディスプレイを見つめたまま、何をすべきか考えていた。
自分の役職は「裏占い師」。
その意味がまだ明確に分からないが、自分には何かしらの力があるはずだ。
それが、この狂気の中で唯一の希望となるだろう。
「各自の役職について説明する。まず、基本となる役職は『村人』と『人狼』だ。村人はただ、自分を守りながら人狼を見つけ出すことに専念する。一方で、人狼は夜になると密かに村人を襲い、徐々に人数を減らしていく。昼間の議論で人狼を見つけ出し、処刑することが村人側の目的となる。」
説明は続くが、カイトの心は重苦しいものに包まれていた。
命が懸かっているという現実が、どんどんと彼にのしかかってくる。
「次に、特殊な役職について説明する。『占い師』は毎晩、誰か一人を選び、その者が村人か人狼かを占うことができる。『騎士』は、夜に誰か一人を守ることができる。守られた者は、その夜、人狼の襲撃を受けても無事でいられる。」
その説明に、他の参加者たちはざわめき始めた。
カイトもまた、自分の役職のことが気になっていた。
普通の占い師ではなく「裏占い師」とは、一体どんな役割なのだろうか?
彼はスピーカーの言葉を聞き逃すまいと耳を傾けた。
「最後に、『裏占い師』。これは通常の占い師とは異なり、嘘の結果を知ることになる。つまり、君が占った相手が村人なら、人狼と表示され、人狼なら村人と表示される。慎重に使い、嘘の中から真実を見極めることが求められるだろう。」
「嘘……?」
カイトは心の中で呟いた。
自分の能力は、真実ではなく嘘を教えてくれる。
これでは、自分の判断で誰が人狼かを見極めるのがさらに難しくなる。
だが、この「裏占い師」の力をどう活かすかが、生き残るための鍵になるはずだ。
自分がこの役職を持つ以上、嘘の情報をもとにした推理が他の誰よりも重要になる。
ゲームが始まる時間になると、カイトたちは一つの広間に集められた。
部屋には大きな円形のテーブルがあり、全員がその周りに座る形になっている。
薄暗い照明がテーブルを照らし、重苦しい雰囲気が漂っていた。