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1 - 第6話 裏切りロシアンルーレット

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2022年04月22日

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『こんにちはぁ!』

入った部屋はとてもキュートな部屋、女の子のような幼い部屋だった。壁も床もピンク、椅子や机は水色、棚やベットは黄色、どこもかしこも目がチカチカするような色合いだ。スピーカーの声の主は変わり、幼いか弱い少女の声。ただどこかあざとさが残る喋り方をしていた。

『次のステージは私、Aliceがお相手するわぁ!英語でアリスよぉ』

次はAliceという子供のような女性の声だった。すると玲奈が口を開いた。

「つ、次は何をするの?」

すると少女はケタケタと甲高い声で笑う。

『ロシアンルーレットって知ってる??今からするのはロシアンルーレットっていうゲーム!でもただのロシアンルーレットじゃぁつまんないよねぇ?』

と言うと、またもやモニターが天井から降りてきた。モニターの色は部屋にマッチするような蛍光の緑色だ。

<毒入りロシアンルーレット>

と画面に表記されると共に画面が代わり注意事項が記載された画面に移動した。ただ、先程のゲームと違う点をあげるなら注意点はひとつしか無かった。

[誰かが誰かに毒を盛って殺す]

とだけ書かれていた。

『このゲームはねぇ、なんでもいいのぉ。でもぉ、誰かが悪い子でぇ、誰かに猛毒を盛って殺すつもりなのぉ。それでぇその悪い子にはぁ、さっきのゲームである手紙をぉ渡してるのぉ。黒い手紙ぃ〜!』

そう言うと机の下から四つ分のコップが並べられて上がってくる。

ヴィーン

機会なのを隠すためファンシーな部屋にしているのだろうかと疑うくらい鈍い音がして上がってくる。

『今から寝るんだけどぉ、このコップのどれかにぃ、仕掛けられるのぉ。それでぇ飲んで当たるとぉ死ぬぅ〜〜!!!!』

そう言うと少女とは思えない笑いが部屋に木霊した。

『元々ぉ、死んでなかった場合はその人にっていうぅ、指定名が書いてあるからそれ見て毒入れてねぇ。ばいばぁい。』

そういうと放送は切れた。

切れた途端に玲奈はしゃがみ込み泣き出した。

「なんでぇぇぇぇ!!!それって誰でも当たるって事よねぇ……ひぐっ…やだ、折角生き残ったって言うのに…。神様は酷いよぉぉぉ……」

私はしゃがみ彼女の背中を優しく撫でた。

「大丈夫。死ななければいい話だけよ。」

そう言うと彼女は吊り上げた笑顔で

「ありがとう」

と呟きベッドで布団を被り眠りに落ちた。

「それよりどうします?もう寝た方が、ゲームスムーズに行き届きますよね?」

と言うと、栄太が頷き

「せやな、いつまでもこんなとこで突っ立っとっても変わらんしな。」

と言いベッドに潜った。

加奈子ちゃんは無言でベッドに潜り眠った。私も自分の残ったベットに入り、早く夜が開けるのを待ち遠しく思った。そういえばここには窓がないのでどこに太陽があるかは誰にも知るよしはなかった。



夜中、食器の音で目が覚めゆっくり意識が覚醒してゆく。布団からゆっくり机の方を覗き込む。すると私の方角に置いてあるコップに、小さな小瓶に水を垂らしていた。私はその人がベッドで眠りにつくのを待ち、ゆっくりベッドから出た。するとまだ描き混ざってもいない液体が透明な水に浮かんでいた。

私は別のコップを手探りで探し取り、交換した。単純に、自分が死ぬのが怖かった。今考えると私はその時から狂っていたのだろう。


『おっはよぉございまぁす!!!』

大きな声と電気の明るさで目が覚めた。昨日は眠っていたのかも分からないが、自分のコップに誰かが何かを入れていたのを見てから、身体が震えていた。

『早くみんな起きてよぉ、早く早くぅ!早く人が死ぬところぉ見たいじゃんかぁ!焦らさないでよォ』

ゆっくりと起き上がりベッドから降りる私を煽るAliceに耐えかねたのか、栄太が机に拳を強く叩きつけた。

「いい加減にせぇよ!!人が死んで欲しいなんて滅多に口に出しちゃいけんねんぞ!仏さん拝みたいんやったらお前1人で死んだらええんちゃうんか!!」

そう言うと、初めて私が昨日した事に絶句した。私はなんてことをしてしまったのかと。これではAliceやARIAと同じように、人の死だけを望む下衆に変わりないと。

『でも、この中に裏切り者が居るんだよぉ?そんな人に同じような事言えるのぉ?その人だって脅されてるかもしれないし、私達と同じように仏様を拝みたい馬鹿者かも知んないじゃぁん?はたまた愉快犯かもかもぉ?!』

そう言うと栄太は歯ぎしりしながら下唇を噛む。力強く。血が滲むほどに。

『そろそろいぃ?みんなぁ、机の前に並んで自分のベッドの前にあるコップに手を掛けてぇ?』

みんなは従うままに手にコップを掛け持つ。

『じゃぁ一気、行きましょうかぁ!一気!一気!一気!一気!』

コールされるままくいっと飲み干す。


ゴクッ…ゴクッ…ゴクンッ


みんな飲み干し、ため息を着いた途端だった。

「あ゛っ!!あ゛あ゛あ゛ぁ゛!?!?!?!?」

泡を吹き出し、悶え苦しむ姿が私の目に一直線に飛び込んできた。

「れ、玲奈…さん??」

「な゛ん゛でぇ゛??毒は…確゛がにぃ゛め゛い゛にィィ…入れだの゛に゛ぃ??」

そう言うと青白い顔で体をじたばたさせ






死んだ。



七話に続く

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