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GIFT(真実篇)【完結済】

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GIFT(真実篇)【完結済】

103 - 第7章 葵と亜季

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2022年04月09日

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…小学3年生

僕は学校から帰るとすぐに、近所の川に釣りにやって来ていた。

サッカーとか野球とか嫌いではなかったし、友達から誘われれば一緒に楽しんだ。

でも、どちらかと言えば、釣りのように1人で何も考えずにする事の方が好きだった。

それから2時間くらい釣りを楽しんだ。

今日の収穫は雑魚が5匹と鮒と鯉が1匹ずつだった。

前日の雨で川が濁っているにしては中々の結果だった。

エサがなくなったので帰り支度をしていた。

「こんにちは」

声のする方を向くと、僕と同じくらいの年の女子が立っていた。

この辺りでは見かけない顔だった。

「こんにちは…」

「釣りしてたんでしょ?」

彼女は屈託のない笑顔で聞いてきた。

「そうだよ…」

「何か釣れたの?」

彼女はそう言うと、僕が釣り上げた魚の入っているバケツを覗き込んできた。

「雑魚と鮒と鯉…」

僕は何だか照れ臭くなり、ぶっきらぼうに答えてしまった。

「すご~い。私にも釣り教えてよ」

「いいけど、エサがもうなくなっちゃったんだ」

「エサならあるよ。これっ」

彼女から手渡された袋の中を見ると、釣りのエサが入っていた。

「これどうしたの?」

「空から落ちてきたの…。そしたら【これで釣りを教わるといいよ】っていう女の人の声が聞こえてきたんだ…」

「へぇ…」

おかしな事を言う子だと思ったけど、不思議と嘘はついているような気はしなかった。

「信じないよね?」

「嘘じゃないんでしょ?」

「うん…」

「だったら本当なんじゃないの。いいから釣りしようよ、教えてあげるから」

「ありがとう。でも、やった事ないんだ」

「大丈夫だよ。エサのつけ方から教えてあげるよ」

「優しいんだね…」

「そんなんじゃないよ。それより名前言ってなかったよね。僕はこっ‥」

「こんのえいた…」

「・・・・・」

「当たっちゃった?」

「うん…。君の名前は?」

「さとうあきです」

「あきちゃんか…よろしく」

「よろしくね」


【おわり…】

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