「トラ、これあげる」
「?、わ!可愛いマシュマロですね。おばけだ」
そう言えばハロウィンか。
と思ってらっだぁさんに貰ったマシュマロを食べる。
可愛らしい見た目と甘いそれは口の中でしゅわっと溶けた。
「ん、」
「(あっ、そうだ)」
「らっだぁさん」
「なぁに?」
らっだぁさんは意図して渡したのか、意味はなかったのか。
マシュマロを渡して満足したげに笑っていて俺のほうを向く。
「トリックソートリート」
「へ?なに?ソー?」
発音云々のことはほっといてくれよ。
英語もあんま得意じゃねぇんだよ。
「…んん゛、お菓子くれたので悪戯します」
どういうことだ?と首を傾げたらっだぁさん。
俺はソファーに座る彼の膝の上に座って、脇腹とかを擽り始めた。
「は⁈へ、ちょっ!!あは、あはははっ!な、なに⁇どゆこと、ふ、はっ!待っ!た、たんま!」
「待ちません!いつもやられてるんでお返しです!」
穏やかな顔は破顔して大笑いしている。
「いつもやられっぱなしなんで俺も悪戯です!」
「は、ちょ…理由が、可愛すぎか…っ!ははっ、も、やめ!くっ、あははっ…!」
首筋や横腹をしばらく擽っていると、何故か後ろに違和感を感じた。
「⁇、……?…⁈」
「(勃っ…⁈)」
そのことに気付いて、らっだぁさんを擽っていた手を止めて慌てて上から降りようとした。
けど、時すでに遅し。
俺はらっだぁさんに腰を掴まれ逃げられなくなってしまった。
「は、はッ…はぁ……はー……」
ぱっと顔を上げたらっだぁさんの紺色っぽい青の前髪から覗く、同じような色をした目が俺を射抜いた。
その目は完全に据わっていて、奥底に欲が見えていた。
「(あ…やべー…。俺、終わったかも…)」
「よくもやってくれたなぁ?トラ♡」
「!!、いやいやっ!だ、だって…あなた、俺にいつも…ッ」
「意趣返し的な?だからお前可愛いすぎだろ。つーか、その返しが擽りとか今どきのガキでもしねぇって」
背中を直で撫でられてびくりと肩が跳ねる。
「なんだっけ?えー…Trick so Treat?」
耳を甘噛みされながら囁かれる。
いや、あんた発音良すぎか。
英語の発音変じゃなかったのかよ!
というのが高速で頭を駆け巡った。
「ひ、ぁッ!」
「もしかしてトラ忘れてねぇ?さっき、俺に自分が食べてたグミくれたの」
「…………はっ」
数時間前のことを思い出す。
「その理屈で言えば、俺もお菓子くれたから悪戯するな?」
「ゃ…」
再度、逃げようとしてらっだぁさんの上から退けようとした。
だがしかし、がっちりと腰に腕が回っているためそれは失敗に終わる。
「逃げたら、悪戯じゃ済まさねーよ」
尾骨を押されて腰が跳ねる。
俺の弱い場所を感じるようにして触ってくるのがらっだぁさんの意地の悪いとこだ。
「ほらトラから仕掛けてきたんだから俺にもっと悪戯してもいいぜ?まぁ、その続きができるもんならな?」
どさりとソファーに押し倒され、脚を動かせないように押さえつけられた。
「ほら?擽るんだろ?やってみろよ」
逆に俺の身体を擽るというより撫でるようにして触るらっだぁさんを涙目で睨み上げる。
「で、きるわけ…ッ、こんな、ぉさえ、られたら…っ!」
「トラはホンットに可愛いなぁ♡」
ズボンの上から後ろのところをグリグリと押される。
「んやぁ!」
「ほーら♡俺に悪戯してみろよ♡」
「ん、ぅう…っ!」
「しないんなら俺だけがするからな?」
「ひゃッ、ぁあっ」
ズルズルと服を脱がされ抵抗することもできず気付けば全裸にされていた。
「全身真っ赤じゃん。よーし、次はどこ擽ってやろうかな♡」
「待っ…ゃあぁッ♡⁈」
とても際どいところをらっだぁさんは指先でなぞる。
ぞわっと擽ったさとは違う感覚に俺は身を捩るしかできなかった。
「だめ、でッ、す…そこ、やらぁあ…っ♡!」
「トラはココも好きだもんな♡気持ちよくて可愛い声で啼いてくれるから俺すげぇ嬉しいぜ♡?」
擽りじゃない触り方に段々と身体に熱が集まっていく。
「やらしーな、ココこんなに垂らして♡コッチも俺のが欲しいんかってくらいヒクついてんぜ♡」
「ぃ、いわない、でぇ…ッ」
「言うよ。可愛いトラが見たいんだからさ♡たくさん悪戯するに決まってんだ、ろっ♡!」
「んゃぁぁ゛あッッ♡♡⁈」
「ははッ♡なんもしてねーのに柔らかいし、あっつ♡」
いきなり1番奥まで抜かれて息が一瞬止まった。
はくはくと口を開閉させて息を整えようとしていたら間髪入れずにらっだぁさんが腰を動かしてきた。
「───ッッ♡、ひぅ゛うっ!」
「トラ♡?いーのか?俺に悪戯しなくて♡」
「れ、きる、わけッ♡、にゃ、ぃい…っ♡!」
「喋れてないじゃん♡」
容赦のない突かれ方に腰がびくびくと跳ねる。
「そッ…れ、だめです、♡あた、ま…ぉかしく、なるっ♡」
「なっちゃえよ♡俺のことと、気持ちいいことしか分かんなくなるトラになれよ♡」
「ひゃんンンッ♡♡」
両脚がお腹にくっつくくらい腰を上げられた。
眩暈がしそうになりながら見上げると、らっだぁさんは人様には見せられない顔をしている。
「いやぁ、トラの身体も柔らかくなったな♡はじめは硬すぎて全然だったもん♡」
「く、るし、ぃで、す…ッ」
「でもナカ悦んでるぜ?俺の締め付けて♡この体勢俺の深く咥え込めるからトラ好きだろ♡」
ぐりっと奥を突かれて、反射で逃げようとした腰を掴まれた。
「あれ?逃げたら悪戯じゃ済まさねぇって俺、言ったよな?」
「ぁ…う、あッ」
「お菓子と悪戯ってある意味飴と鞭みたいなもんだよな」
全然違ぇよ!とは言えない。
だって俺を見るらっだぁさんの顔は有無を言わさない表情をしてるから。
「トラって痛いの、好きだよな」
しかも疑問系でなく断定した言い方だし。
勿論、それも違うと言いたいけど否定すれば何をされるのかなんて目に見えてる。
そうこうしていたら、マシュマロが入っていた袋のリボンを手に取ったらっだぁさんはにこーっと笑った。
「ま、俺SMに興味はねーから、ココ縛るだけにしといてやるよ。可愛くな♡」
そう言って俺の根元をリボンで可愛らしく縛ったくせに、先端を指先で弄ってくるものだから、ソコで熱が渦巻いている。
「や゛め、ぁッッ〜〜〜♡⁈」
「今日はメスイキいっぱいするまで頑張ろうな♡」
こんなことになるなら、変なこと言わなきゃよかった。
いや、どのみち俺がこうなるのはらっだぁさんの中では決まってたのかもしれない。
「マジで天然なトラでよかったわ♡」
グミなんて買わなければよかった。
だって美味しそうだったからつい買っちゃったんだもん。
なんていうふうに自分を納得させるしかできなかった。
「そういうガチで天然なとこも可愛くて好きだぜ♡」
らっだぁさんの前では変わったことは金輪際言わないようにしよう。
気持ち良さに掠れていく思考の中、そう誓った。
コメント
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trにくすぐられて勃つrdさん…なんか想像できちゃいました()笑笑 せっかく悪戯する立場だったのに… まぁ、こういう結果だったのかもですね☆(君に攻めは似合わないよ^_-☆)