さて。今日は一人だ。mfくんは政務が忙しいらしく、今日のお散歩は中止。何もすることがなく暇なので武術の特訓をこっそりしていたところだ。
「…刀かっこいい…!」
この前隊商で購入した飾りを付けた刀はmfくんから武術もやったほうがいいと進められ貰った物。刀とか素材とかあまり詳しくないけれど凄く上等なものなのは分かる。武官の方との刀の光り方が明らかに違うし、施された彫刻も狐が描かれていて凄く綺麗。並の技では作れない一級品…だと思う。
まあ、実際使うことがないと思いたい…。もう戦なんぞ御免なのだ。安全に楽しくいちゃいちゃしていたい〜なんていう贅沢な願いがいつだってある。
貴女は武術をやったほうがいいと…思います。きっと、筋もいいですし何より刀が好きそう。上達しますよ。
優しくそう言ってくれた古くでも近い記憶。mfくんの警戒感がありながらも許してくれた頃の声色が不意に思い出して懐かしさを感じる。照れながら渡してくれたこの刀も毎日お手入れする宝物だ。
もう一時間程練習したもので、冬でも流石に汗が出だす。あまり汗だくになると侍女に勘付かれる可能性があるのでこのくらいにしておこう。まあ、侍女は訳ありということで下がっていいよと伝えているから入ってくることは到底ないとは思うが、万一の可能性は絶対に警戒しなければならない。
汗を拭き、衣を脱いで新しいものに着替える。湯浴みは夜にしないとまだお湯が熱そうなので仕方なく待つことに。髪を緩く結って、風通しをわざと良くするために綿と服の間に少しだけ隙間を開ける。本当は裸…という訳には流石にいかない。部屋だとしても。
「あっつ‥」
動きすぎたか。夏にしまったであろううちわなるものを箪笥から取り出し、仰いでみる。
「おお〜…すご‥」
家で暮らしていたときは寒くとも暑くとも口出しなんぞ許されなかったから、この心地よい柔らかな風になんだか感動してしまう。夏の頃は緊張してあまりこんなことに情を寄せていなかったし。
うちわには紫に色づいた紫陽花と、遅咲きの白藤。季節は違えど何故か調和するデザインに感嘆だ。少しくすんでいるのは雨だろうか。夏という感じがしてなんだか懐かしい。…mfくんと来年も一緒にいたいな。感情が様々なことに左右されてぐちゃぐちゃになって、一人の時間も案外いいななんて思ったけれど。やっぱり最後はmfくんのことを考えてしまう俺って
「…やば。大好きじゃん。‥っ//」
NEXT1000
遅くなりました‥(
母が怖い笑もう開けないですね半ば…わわさんとお約束中のイラストを書かないといけないのにタブレットが‥遅くなりそうです😭
コメント
11件
一人の時でもmf君のこと考えてるの可愛すぎます!! dnちゃんのために刀をプレゼントするのスパダリ過ぎて最高です!
お話の流れが美しくて、このロゴ洗われますー! 警戒感を持ちつつ、一級品のdnさんにぴったりな刀をプレゼントとして、武術を勧める辺り、本当にdnさんのことを考えてるんだなぁと… mfくんのことばかり考えるdnさん可愛いです!! それと、武術の鍛錬をするdnさんも、きっと息をのむ程の美しさなんだろうなーと勝手に妄想してます!
dnちゃんようやく自覚しだしたか🫶🫶🫶 そういえばdnちゃんって期間限定の身代わりでしたよね⋯?🤔 あああずっと一緒に居てよぉぉ😭😭 イラスト本当に!!!急がないで大丈夫ですよ⋯⁉️ のあさんのペースです‼️