水「それでは参ろう、時の政府へ」
パチっ
目を覚ましたら見覚えのない和室にいた。
実家以外で踏む以外のない畳は、
なんだか久しぶりな気持ちになった。
そして、すぐそこに彼がいることに気がついた。
「ここは、どこですか、、、?」
水「ここは人々を時間遡行軍から守護するための場所。」
「えっ?なんで私が?」
「時間遡行軍って一体なんですか?」
水「重留殿は刀剣男士を顕現するための霊力という力が通常の10倍もの量を有しているため、歴史修正を目論む時間遡行軍から人々を守るために来ていただいた。」
「歴史修正…?」
「そんなことがあり得るんですか?」
水「私の存在がその証明だ。」
彼の目が、俺をまっすぐと見つめた。
水「私の名前は水心子正秀。太平の世に慣らされきった刀剣を、本来あるべき姿に戻すべく生み出された刀。私は刀の付喪神だ。」
「えっ?!神様なんですか?!」
水「あぁ、そうだ」
「私にはまだ仕事が山のように残っているのです!家に帰らせてください!」
水「…すまないな。」
彼がそう言った瞬間、悪寒が走った。
何かを察した重留は窓を見た。
そこには信じられないような光景が広がっていた。
空が、黒く染まっていた。
水「重留殿、申し訳ないのですが、今は私たちの指示に従ってくれ。」
「はっ、はい!」
そういった彼の表情は険しかった。慌てて後ろに下がった重留は、思わず近くにあった刀に手を触れてしまった。
すると、今度は後ろの壁が壊れ異形が現れた。
鬼ような巨大な者もいれば、骨でつながった蛇のような形の者もいた。
赤く光そいつらの目が恐ろしかった。
おそらくそれが、『時間遡行軍』なのだろう、とすぐに理解した。
水心子がそれらとの間にすぐさま入る。
いつの間に抜いていた刀を使い、
時間遡行軍を次々と切っていく。
唖然と見ていると、
小型な蛇のような時間遡行軍が
水心子を抜け、こちらに来た。
距離があったのに、時間遡行軍は一瞬で詰めた。
「ぐ、ああああぁぁぁ!」
傷が熱い。目の前が赤い。
手の中にある刀に血が、ついた。
突然刀が光り、桜が散る。季節外れのその花びらは、不自然なはずだがどこか暖かった。ふわりと舞い、目の前の桃色が無くなっていく。
その中から現れたのはーーーーーーーーーーーーーーーーーーー神様、だった。
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