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魔道大会当日
解説 『』
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魔道大会当日
『さぁ始まりました、魔道大会当日!』
『今年はメルーデル国で行われます!』
空に写し出される映像に、生き生きと喋り出す司会が映る
(ライブカメラみたいな物かな、発展してるな。)と思いながら待合室で映像を見る。
『メルーデル学園の代表者は聖人様である、ロイ・メルーデル!そして、隣国レイート王国、王子であり生徒会長、ルイス・サムール・レイート!!』
歓声が上がる。
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「俺達は最初に試合するんだよね?」
「うん、決闘が先。」
しょも、とシャルロットが眉を寄せる。
ミル 光と雷の属性
ロイド 水と風の属性
「シーシア先輩の水も、ミル先輩の光も、俺がどうにか出来るのかな…」
俺はこの世界に来て5年の魔法知識赤ちゃん、先輩の2人に勝てる気がしない…と椅子の上で膝を抱え、丸くなる。
「大丈夫。シャルは水も、闇も、誰よりも強いよ!」
ルカはシャルロットの手を握り目を合わせて言う。
「それに、シャルは独りじゃないでしょ?」
パチン、とウィンクをする。そんな緊張感を壊すルカに、思わず肩の力が抜ける
「そうだな、やってみる。出来なかったら、任せた」
ルカはグッ、と親指を立て、にこりと笑う
「そういう時の俺だから、任せて!」
『学園代表者が闘う前に!メルーデル学園の方で、決闘が申し込まれました!』
『これより先に、ミル・アーシャ及び、ロイド・シーシアVSシャルロット・メルーデル及び、ルーカル・ファストの決闘が始まります!』
アリーナで、向き合うように二人ずつ立つ。会場中の視線が映像に向き、映し出される4人を見て驚愕する
「え、メルーデル家三男のシャルロット様!?」
「なんで副会長とシーシア先輩が!?」
「ルカって誰?あの人だけファミリーネーム呼ばれてないね。あの4人何かあったっけ?」
ザワザワとする観客席を無視し、決闘開始の合図がなる。
先に攻撃を仕掛けたのは向こう側だった
ミルは光魔法を出した。光で視界を奪うつもりで____シャルロットの闇属性で、闇を目の前に広げ光を飲み込んだ。
「ちっ!やっぱり闇は相性悪ぃな」
飲み込まれた瞬間、後ろに下がり舌打ちをしながら冷や汗を垂らす
「だからやめとけと言ったのだ!」
ロイドの水と風の混合魔法がシャルロットとルカを両側から挟む。動きは早かったが対応出来ないほどでは無く、ルカの風とシャルロットの水属性を混合させ、ぶつけてロイドの魔法を相殺する
「せんぱ〜い、あんまり舐めてると、痛い目みますよ?」
にまにまと笑いながら煽るルカにシャルロットはため息を吐く。なんで此奴は煽るんだ
「っっ…」
「おいおいっ…練習したとて1年生で混合魔法とか使えるかっつー話しだろ、ふつーはよっ!」
[混合魔法、シャルロットとルカは普通に使っているが、本来1人でやるのが精一杯であり、2人での混合魔法を成功させるのは高学年で会得出来るか、出来ないかだ。]
「…しかも、魔力を繋なげている。」
「はぁあ!?下手にやると死ぬぞ!?」
[魔力共有、成功すればお互いの魔力を最大限に引き出せ、混合魔法の成功率を上げ、各属性の威力が上がる。ただし失敗すると魔力が拒絶し下手をすると身体中の魔力が消し飛び、死に至る。
魔力の相性が余程良くないと出来ない。]初め、何となくでやっていた2人は教師に叱られた。
この魔法は有名な魔導師2人がやっと成功させた技だ。他にも成功者は居るが、その殆どが有名魔道士。
「話し合いしてて、大丈夫ですか?」
炎で水を包み、浮かせる。ずっとやっていたこの技は、完璧に扱える。
それを何十個と作り闇属性の幻覚で隠す。
「くそっ、何処にあるか見えねぇ」
「光で写し出しなさい!」
「相性が悪ぃんだよ!てかこれ、見た事あるぞ!前に彼奴らがやってた奴だろ!燃えやすい水出して、炎を引火する奴だろ!殺意高ぇ!」
ミルは手を上にかざし呪文を唱える、雷魔法を撃つつもりだろう。シャルロット達の魔法を避けながら呪文を上手く唱えている。
「っルカ!」
ルカが火属性で防御を貼る。その上に風属性の防御で強化する、それに合わせシャルロットが幻覚で見えなくし、移動する。防御は当たった時の為だ。
「…3時方向!」
ロイドが瞑っていた目を開き、方向へ指を向ける。ミルが手を3時方向に下ろし雷がシャルロット達に当たる。数発は耐えたが、連発され、シャルロットを庇ってルカの足に当たる
「シャルっ!」
「俺は、大丈夫っ…それよりルカが!」
「俺は大丈夫。それより、もうあれで決めちゃお!」
この日のために用意した必殺技、ルカとシャルロットの四属性全てを混ぜた混合魔法を展開する。ごちゃごちゃになり、最初は不発になったが最後には形になった。
シャルロットはそれをできる魔力を持っているがコントロールがそこまでできていない。だからルカにコントロールしてもらう。それが、一番威力が上がる方法だった。シャルロットはルカの左手を両手で掴み、繋ぐ
「全魔力出すから、頼んだ」
「OK、行くよ」
脚から力が抜けたシャルロットを支えながら、ルカの右手は空に向けた。そこから大量の魔力が広がった。
「おい、おいおいおいおい、これが1年ってどうなってんだ!!」
口元が引き攣り、青ざめる。空に広がっていく魔法に焦りが走り、思わず後ずさる
「今年はどうなってるんですか!?」
「属性の相性はどうなってるんですか!」
「相性云々じゃねぇだろ!」
「大丈夫だよシャル。勝とうね」
魔力がなくなり目が霞始めたシャルロットに、優しい声で囁く。
四属性混合魔法は無事に2人に当たり、気絶をしたことによってシャルロット・ルーカルが勝利となった。二人は防御を最高まで高め、負傷は免れた。
『なんですか、あの1年生にあるまじき魔法!?』
『皆様、新一年生の期待の新人が現れました!あの二人を止められる者は誰一人もいない______』
そこでシャルロットの意識は途絶えた。
目を覚ました時には医務室にいた。
「っ…」
「シャル?起きた?」
ベッドの横の椅子に座り、本を見ていたルカがこちらに気づいた
「ん…あ、決闘…っ」
身体を勢いよく起こし、少しふらつきながらルカの顔を見る。一瞬、キョトンと目を丸くしたルカは、笑った。
「大丈夫、ちゃんと勝ったよ」
「そ…っかぁ…」
安堵し、撫で下ろす。左手から魔力が流れてきていることに気づき、シャルロットは左手に重なるように置かれたルカの右手を見て理解する。
「ルカ、ありがとう」
「いいよ。あの魔力ほぼシャルのだったし、俺は有り余ってるからね!」
「それより、どこか痛い所は?」
「大丈夫。ルカもあ、し…っっ」
___「シャルっ!」
「俺は、大丈夫っ…それよりルカが!」
「俺は大丈夫。それより、もうあれで決めちゃお!」___
ルカが足を怪我した。思い出し、身体中から血の気が引いていく気がする。
「っルカ、足!」
「ん?ああ、大丈夫だよ」
「いいから、見せて…!」
ルカは渋々と右足のふくらはぎを見せた。包帯には血が滲んでいて、その痛々しい見た目に、苦しくなる
「っ…あし…かして」
ベッドに乗せられた足の包帯を取り、”聖なる属性”を使った水で、傷を包む。
数秒後には、治癒で傷は綺麗に無くなった。
「凄い…」
ルカは自身の足を触り、驚いていたが、シャルロットの顔を見てもっと驚いた
「…なんで泣くの?」
「だ、ってまもれなかった」
「シャルのお陰でこれくらいに済んだし、治ったんだからいいんだよ」
泣かないで、とシャルロットの涙を指で拭き、瞼にキスをする。
「それに俺は、俺を護ってシャルが怪我した方が嫌だ。」
「ありがとうシャル、もう痛く無いよ」
「うん…」
頭を撫でられる事に慣れたシャルロットは、自分の方から擦り寄り、ルカが目を見開いて驚き、撫で回してきた。
「決闘は終わったから、明日の本戦は見るだけだね」
「というか俺、あのくらいの攻撃を避けられない事が悔しい!」
頭を両手で抱え、唸り声を上げ始めたルカをポカンとした顔でシャルロットは見た。
ぐぅ〜〜…シャルロットの腹の虫が鳴り、唸っていたルカが止まり、バックから小袋を取り出した。
そのまま、差し出されたふわふわとしたシフォンケーキを頬張った。
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10話 エンド 12⁄2