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ごりごり
3
みぃちゃん
920
10
「涼ちゃん、おはよう」
「おはよう…もとき…、」
「ごはん出来てるから」
「ありがとう、」
この世界に来てからどのくらい経ったのだろう。
涼ちゃんは日に日に元気が無くなっている気がする。
「もとき、お散歩してくるね」
「うん、行ってらっしゃい。気をつけてね 」
「うん、言ってきます」
「ただいま。もとき」
「おかえり。」
「もとき、目、つぶって」
「いいよ」
「3、2、1!開けていいよ」
「ん…わっ、すごい、お花だ」
「かわいいでしょ。今日もときのお誕生日だから、お散歩いくふりして探しに行ってたんだよ」
「ありがとう、涼ちゃん…あのね、残念なお知らせがあるの」
「なぁに?」
「僕、なんか疲れてきちゃった。涼ちゃんといるのがじゃないよ。体がなの。なんか、体力が無くなっている気がして。」
「僕と一緒…?」
「うん、一緒。なんかもうこれが最期かもしれないね。」
「もときと離れたくない…」
「僕も、涼ちゃんと離れたくないよ。」
「涼ちゃん、ギューってする?」
「する…、ずっとする…」
「もとき、…なんか、息が…、しにくい…よ」
「…うん、僕も、…」
「涼ちゃん…こっち、むいて…、?」
「なぁに…、 」
ちゅっ.
「ずっとずっと大好きだよ、…」
「大…好、き………、」
2人は息絶え絶えでしまった。
彼は2人きりでいれるこの世界にいることを選んだ。しかしこの世界は酸素が徐々に消えていく世界で、彼はそれを知っていた。知っていたのにも関わらずこの世界を選んだ彼は、きっとこの世界の誰よりも相手が好きで、愛しく思っているんだろう。これが本当の『愛』なんだろう。
コメント
1件
もう、これ…ずるいよ。酸素が消えていく世界って設定、最初はSFっぽいのかと思ったら、最後の“知ってて選んだ”って伏線で全てが愛に変わったわ。キスシーンで涙腺崩壊した。この世界の外には絶対出られない覚悟、重すぎて刺さる…ごりごりさん、胸が苦しくなるような純愛、ありがとうございます。続き、気になります…!