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〈凸もり視点〉
「え、ええー!?さもさん死んじゃうのだ!?」
「ちょ、おどろくちゃん!ここ外!外!」
「はっ!し、失礼したのだ…」
思わず立ち上がっていたおどろくちゃんは、周りの視線を受けながら座り直した。
翌日…駅前のカフェに俺はおどろくちゃんを呼び出した。
「で、でも…どうして凸さんがどうしてさもさんが死ぬことを知ったのだ?」
さっきより声の大きさをを低くしたおどろくちゃんが不思議そうに聞いてくる。
…あの時はなんだかんだ言えてなかった。
まだ…話すのが怖かったのかもしれない。
「…俺、寝ているとき、身近な人が死ぬ未来を見ることができるんだ。」
そのカミングアウトに、おどろくちゃんは驚く様子もなく、真面目な顔をした。
「…さもさんには言ったの?」
俺は首を横に振る。
「…どうして」
「さもさんを怖がらせたくない。」
俺の言葉に、おどろくちゃんの顔が恐怖に染まる。
「ど、どうしたの?おどろくちゃん…」
「わっ私…私、また…やっちゃったの?あの時みたいに…あ…」
「おどろくちゃん!?」
明らかに様子のおかしいおどろくちゃんの背中を擦る。
呼吸が上手くできていない。過呼吸というやつだろうか。
「おどろくちゃん。落ち着いて!深呼吸!」
必死に背中を擦るが、おどろくちゃんの顔はますます青くなっている。
「おどろくさん!?」
振り返ると、土下座組…べるちゃんうたちゃんあふぇさんがいた。
「おどろくちゃんの様子が急におかしくなって…」
「おどろくさん!」
いつものんびりに話すうたちゃんが珍しくはっきりと、大きな声を挙げた。
「おどろくさん、ゆっくり深呼吸して、大丈夫」
うたちゃんがおどろくちゃんの手を握る。
「す…はっぅ、はぁ…」
数分後、おどろくちゃんの顔色はまだ良くないけど、さっきよりかはマシになっていた。
「ごめんなさい…迷惑かけちゃって。」
「いやいや、大丈夫だよ。それよりおどろくちゃん、体調は?」
「うん…もう平気なのだ!」
…なんというか
おどろくちゃんの声は、なんというか、無理やり声を高くしたいる感じがした。
空元気に見えるおどろくちゃんに、うたちゃんも不審に思ったらしい。眉を潜めている。
「…おどろくさん、何があったの?」
うたちゃんが聞く。
どうしよう…俺たちの能力のこと話すわけにもいかないし…
「…ちょっと、昔のこと思い出しちゃっただけなのだ!」
少し悲しそうにおどろくちゃんが笑う。
「それじゃあ…おどろくもう行くね!」
おどろくちゃんはそれ以上の追求をされたくないかのように、店を出ていってしまった。