どうも、makiです!
たくさんのいいね、本当にありがとうございます
もしよければ、この物語の感想をコメントに書いてもらえると嬉しいです。
みなさんがどんなところを面白いと感じたのか、これからの参考にしたいと思っています。
それでは物語続きをどうぞ!
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第三話:日本のおもてなしとルーナの小さな一歩
大国たちとの初めての交流から数週間が経った。ソルグとルーナの生活は、以前と比べて少しだけ賑やかになった。特にルーナは、日本の折り鶴を机に飾り、時折それを眺めては微笑むようになっていた。
そんなある日、一本の電話がかかってきた。発信元は日本だった。
🇯🇵「もしもし、ソルグさん。日本の日本です。先日のお礼を申し上げたいと思いまして」
☀「日本さん!いえいえ、こちらこそ楽しかったです!また是非いらしてください!」
🇯🇵「ありがとうございます。…つきましては、もしよろしければ、今度は私どもの国へお越しいただけませんか?日本の文化をぜひご紹介したいと思いまして」
ソルグはルーナの方をちらりと見た。ルーナは日本の名前を聞いただけで、わずかに緊張した様子を見せている。しかし、折り鶴を見つめるその瞳には、どこか期待の色が浮かんでいた。
☀「…行きます!是非お伺いさせてください!」
ソルグはルーナの手を握り、即座に返事をした。
こうして、ソルグとルーナは初めて国外へと向かうことになった。飛行機での移動中、ルーナは窓の外をじっと見つめていた。ソルグは彼女の震える手を優しくさすりながら、安心させようと努める。
☀「大丈夫だよ、ルーナ。日本さんは優しい人だ。怖くない」
🌙「…うん…」
ルーナはか細い声で頷いた。
日本に到着すると、空港には日本が迎えに来ていた。彼は二人を見ると、にこやかな笑顔で手を振った。
🇯🇵「ようこそ、ソルグさん、ルーナさん!日本の皆さん、この度は遠いところからお越しいただき、誠にありがとうございます!」
日本はルーナに視線を向け、ゆっくりと、優しい口調で話しかけた。
🇯🇵「ルーナさん。飛行機は怖くなかったですか?今日は、ゆっくりと休んでください。明日から、日本の良いところをたくさんご紹介しますからね」
ルーナはソルグの背中に隠れたまま、小さく
🌙「…ありがとうございます…」
と呟いた。日本はその言葉を聞き逃さず、嬉しそうに微笑んだ。
翌日、日本は二人を様々な場所に案内してくれた。桜並木が美しい公園、歴史あるお城、そして活気あふれる商店街。ソルグは日本の文化に心底感動し、目を輝かせていた。しかし、ルーナは人が多い場所では相変わらず固まってしまい、ソルグの後ろに隠れてしまう。
☀「すみません、日本さん。ルーナはやっぱり…」
🇯🇵「いえ、大丈夫ですよ。ルーナさんには、ルーナさんのペースがありますから」
日本はそう言って、二人を静かな日本庭園に案内した。
🇯🇵「ここは、私の大好きな場所です。静かで、心が落ち着くでしょう?」
庭園には、手入れの行き届いた木々や、鯉が泳ぐ池がある。風に揺れる竹の音が心地よく響き渡り、ルーナの緊張も少しずつ解けていった。
日本はルーナの隣に座り、穏やかな口調で話しかけた。
🇯🇵「ルーナさん、先日のお菓子、美味しかったですか?」
ルーナは少し戸惑った様子で、しかし震えることなく答えた。
🌙「…はい、とても…」
🇯🇵「それはよかったです。今度、一緒に作ってみませんか?とても楽しいですよ」
ルーナは、その言葉に思わず顔を上げた。
🌙「…作れますか…?」
日本はルーナの小さな質問に、優しく頷いた。
🇯🇵「はい。あなたにも、必ずできますよ」
ルーナは、生まれて初めて、ソルグ以外の誰かと会話ができたことに驚き、そして胸の奥に温かい感情が湧き上がるのを感じた。
ソルグはその様子を離れた場所から見ていた。ルーナが、自分以外の人と話している。それは、8年間待ち望んでいた光景だった。彼の目には、喜びと安堵の涙がにじんでいた。
夜、ホテルに戻った二人。ルーナは、今日日本と話したことを、興奮した様子でソルグに語った。
🌙「…ねぇ、ソルグ。日本さんと話せた…!私、少しだけど、話せたんだよ!」
☀「ああ、見てたよ!ルーナ、すごいじゃないか!よく頑張ったな!」
ソルグはルーナを力強く抱きしめた。
その夜、ルーナは久しぶりに悪夢を見ることなく、ぐっすりと眠ることができた。彼女の心には、日本との小さな会話が、一歩を踏み出す勇気をくれたのだった。
(続く)