その日の帰り私は蓮さんに告白された。
「愛ちゃん実はさ初めて会った時から気になってて、俺で良ければ付き合ってください」
「ごめんなさい、私蓮さんのこと恋愛対象として思えません。」
「そうだよね、ごめん」
(だって颯太のことまだ忘れられないんだもん)
※
あれは雪の日
「寒いねー」
「うん、寒すぎる」
いつもの2人の通学路、あの並木道
颯太はいつも道路側を歩く。女性は皆当たり前だなんて言うけど私は彼のそんなところも大好きだった。
雪の降り積る日。
キキーッ
そこには悲しそうに泣く颯太。
「ねぇ颯太!」
「ごめんな愛別れよ。」
「最後まで俺が愛を幸せにしたかったのに。」
「嫌だよ!ねぇ颯太!返事してよ!」
泣き叫ぶ私の横を傷のついた車が走り出す。
そして私の目に白い雪が赤く染まる光景が淡々と入ってきた。
ここでニュースです。
昨日早朝、通学中と思われる男子高校生が自動車に跳ねられて死亡しました。
自動車は雪でタイヤを滑らせ歩道にはいったとのことです。
その自動車の運転手はひき逃げをしたとの事で殺人罪の容疑で逮捕されました。
容疑者の名前は〜…
ブチッ
「颯太…、うわあぁぁぁぁぁぁぁぁあ」
まただ。もう私恋愛できない身体になっちゃったんだな。
ねぇ颯太。
ー完結ー