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『言葉で紡ぐ恋のライム』
〜マイクで紡ぐ恋の予感?〜
番外編17『喧嘩しました』前編
皆さんこんにちは。姫神家に仕える荻浪蘭です。ただいま危機に直面しております。
『何度言えばわかるのかしら。洗濯物は畳んだらすぐに部屋に持っていく。洗い物はお弁当はつけておく。自分の部屋は定期的に掃除機をかけて綺麗にする。どうしてこんな簡単なことが出来ないの。』
『お姉ちゃんって本当にお母さんみたいに口うるさいよね。今やろうと思ってたの!やる前にそういうこと言われるとやる気無くすんだよね。』
『あなたいくつ?20歳にもなってそんな言い訳して。その言い訳していいのは小学校までだから。』
『そんなの誰が決めたの?』
『『( `´)–*–(`´ )バチバチ☆』』
『あの、蘭さん、何があったんですか?』
『些細なことです…お嬢様達が小競り合いをするのは今に始まったことではないのですが…。今日はお互い虫の居所が悪いようですね。』
『まりぃちゃんはお母さん代わりだからゆりなっちのために叱ってくれてるんだね〜。』
『はい、お嬢様は面倒見が良い方です。の、反面少し過保護で……妹である百合菜様にはたまに厳しくしてしまうのです。』
『それが今、と。』
『兄貴、そろそろ止めた方がいいんじゃない?』
『千鶴……分かるだろ。普段なら2人が言い合いになっても百合菜様が従って、それに麻里衣様が満足する。だけど、今日はそうもいかない…。』
『今仲裁に入ったら逆効果ってこと?』
『そういうことだ。』
『あなたはあー言えばこう言う……。』
『お姉ちゃんこそ私だってもう子供じゃないんだから言われなくてもやるし。』
『言わないと行動しないでしょ。 』
『言われるとやる気なくすんだよ。』
((あぁダメだ、収拾つかない。))
『『ピキッ(”*๐ ⌳꒪)ꐦ』』
私達はヒプノシスマイクを起動する。
ブォン……っ。
『!!』
『こうなったらこれで……っ!』
『いいわ、コテンパンに負かして――』
『『ちょっと待ったー!!』』
『お嬢様っ!家で本気のラップバトルなんてしたら大惨事になります!』
『お嬢様落ち着けって。ほら、いつもみたいに仲直り。』
『『外でならいいってこと?』』
『外でもダメです!』
『……分かった。それなら…。』
私は荷物を抱え家を出る。
『お姉ちゃんが謝るまで家出します!』
『なんでそうなる…』
『私は悪くないから。聞き分けのない百合菜が謝りに帰ってくるまで私は謝らないわ。』
『『( `皿´)キーッ!!』』
バタンッ!
『出て行っちゃった…。』
『麻里衣、いいのかよ。』
『しばらく反省させます。それが姉としての勤めです。』
『全く、お嬢様素直じゃないんだから。』
『……ふんっ。』
その日の夜――。
『……。』
私は夜ご飯の支度をする。
『…あ。百合菜の分多く作っちゃった。
…明日のお弁当に詰めよう。』
夜ご飯中
『…あ、これ百合菜の好きなテレビ番組やってる。録画されてたかしら。…録画されてる、良かった。』
仕事中
『……。』
『お嬢様。』
『……。』
『お嬢様。』
『!な、何かしら。』
『気になるなら連絡してみたらどうです?』
『…キニシテナンテ、ナイ。』
『私の顔を見て言ってください。』
『( ⸝⸝⸝⩌⤚⩌*)ムゥ…』
一方その頃――
姫神家の管理するホテル
ホワイトマリーホテル
『百合菜お嬢様…。私用で泊まりに来るなんてまたお姉様と喧嘩したんです?』
『今回は私悪くないもん。』
『はぁ…ここに泊まること言ったんですか?』
『家出してきたから言う訳ないじゃん。』
『やれやれ…』
『お姉ちゃんが謝りに来るまで泊まるから!』
『はぁ…。』
『お姉ちゃんには絶対言わないでね!』
私はカードーキー持って部屋へ向かう。
『どうするんです?支配人。』
『お嬢様は昔からああなんだ。喧嘩する度うちのホテルに来る。うーん…こういう時は奥様と旦那様に連絡するか…。』
次の日――
『_(:3」 ∠ )_』
『まりぃちゃんが死んでる…』
『朝になっても帰らないなんて…あの子、相当懲りないのね…でも、姉として私から謝るのは…』
プルルル
『あ、まりぃちゃん、電話だよ。』
『電話…?お母さんからだ。』
『もしもし、麻里衣?』
『どうしたの?お母さん。』
『聞いたわよ。喧嘩したんだって?』
『な、なんでそれを』
『あの子うちの経営するホテルに逃げ込んだって支配人から連絡があったの。』
『そうだったのね…』
『ね、ねぇ、経営してるホテルって…?』
『姫神家は多くの会社を経営しています。本業は探偵事務所ですが、他にもホテル経営や飲食店を経営してます。そうですね、ここら辺で言うと、あそこのレストランは姫神家の経営です。』
『何者なんだよ2人の両親は……。』
『麻里衣。貴方にいつも母親替わりのことさせてごめんね。私も旦那も帰れたらいいんだけど、こっちの仕事が落ち着かなくて。』
『お母さん…ううん。いいの。私と百合菜は双子だけど、私お姉ちゃんだから…』
『あの子の為に怒ってくれたのは偉いわ。ありがとう。でも、あまり過保護になってもよくないわ。あの子ももう大人だから少しくらい放っておいても大丈夫な年頃よ。』
『うん…』
『百合菜には私が話しておくから、きっとあの子もあなたが居なくて寂しがってるわ。』
『そうかな…』
『えぇ。だってあなた達は双子だもの。』
『お母さん…。』
『お嬢様。向かいますか?お嬢様のいるホテルに。』
『…そうね。気は乗らないけど。』
『素直じゃねぇな…』
『皆さん、留守番を頼みます。』
私は蘭と一緒にホテルへ向かう。
バタンッ
『留守番…ということは好きにしていいってことやんな?』
『そうは言ってへんで。』
『今のうちにさ…まりぃちゃんがどんな下着持ってるか探検しに行こ!』
『飴村君。』
『乱数…ぶっ殺されてぇのか?』
『乱数、ぜってぇやめろ。』
『麻里姉のクローゼット荒らすなんて最低だ!』
『おやおや、思春期の三郎氏は興味がないんですか?』
『!!そ、それは…』
『今は麻里衣さんも見てませんよ。少しくらいなら…ほら。』
『夢野。うちの三郎を誑かすなよ。』
『おやおや、誑かすなんて…』
『あの、俺いること忘れてない?』
後編へ続く
コメント
1件
あらためて今回の話、めっちゃ良かったよ〜🌸✨ 双子姉妹のリアルな喧嘩あるあるで笑っちゃったし、麻里衣が"言わないとしない"って正論なんだけど、百合菜からしたら"言われるとやる気なくす"っていう気持ちもすごく分かる…!!でも麻里衣が夜ご飯の支度しながら「百合菜の分多く作っちゃった」って思ったり、好きなテレビ番組録画確認してるところでもう完全に心配してるの泣ける😭💕 ツンデレ姉、尊い…。それに支配人からお母さんに連絡が行く流れとか、姫神家の規模感も感じられてワクワクしたよ!後編でどうなるのか気になりすぎる〜!!続き楽しみにしてるね⋆♡