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_事件から昨夜明け…__🥀𓈒 𓂂𓏸
日が昇ってすぐの早朝は肌寒い風が暖房の着いていない店内を丸ごと冷やしているかのようだ
外から鳥の鳴き声が聞こえるこの辺じゃ珍しい鳥の声に、窓から射し込む陽の光が眩しい
眠っているダレイに光がちょうど当たり,眠そうに目を覚ます
「ん………」
見覚えのない風景にダレイは一瞬止まるが,すぐに頭で理解をする
どうやらあの後、マイクを待っていたが……途中で寝てしまったようだ
だが,眠いからと言ってこんな丁重に布団なんて用意してないはず……という事は
ダレイが体を起こしたその時,隣の扉が開き,
数枚の資料と本を持ったマイクが眼鏡をつけながらやってくる
ダレイの存在に気が付くと,マイクは微笑みながら挨拶をした
「おはようございます。」
「…おはよう。。すまない眠ってしまったみたいだ…」
「お疲れなのですから当然ですよ…朝のコーヒーは如何です?」
そう言いながらカウンターに入り、既にコーヒー豆を手に取っている
カップを二つ用意して……
「……あぁ…頂こう」
「布団はその辺で結構ですよ、後で片付けておきますから」
豆を削り、湯を回しながら入れる。
店内は忽ち,珈琲のいい匂いが漂う
適当にコーヒーを持ってくるのかと思いきや本格的だ
「布団はわざわざ用意したのか?」
「元々使っていた布団があったので…貴方をそのままにしておけば、カウンターの椅子からうっかり落ちて危ないですから」
チラッとダレイを見ながらクスッと企むように微笑む
眉をひそめマイクを半分呆れたような目で見つめた
わかりやすい彼の弄りにダレイは簡単に乗ってしまう
「そんな寝相悪そうに見えるか?」
92
_狭山08☕️
「いえそういう訳では無いですよ。体格がとても良いので,あなたには狭すぎるかと」
「あんなところで寝たら誰でも狭いだろ?…それに俺の体格は平均くらいだ」
そうこう話していると珈琲が目の前に置かれた
続けてカステラが横に並ぶように添えられる
「……?これは?」
「近所のカステラですこのカステラと珈琲を呑むのが好きなので,ぜひお客様にもやって頂こうかと」
「成程……頂こう。」
カップを手に取り,ゆっくり口にぶ
運ぶ際、珈琲の良い匂いが鼻を伝う。
口に運ぶと暖かくて、苦い珈琲が口に拡がった
豆から調合の作り立て珈琲だからだろうか、普段飲んでる珈琲より贅沢に感じる
「……美味いな」
「ありがとうございます。」
カステラも食べてみるが、ほんのり甘くて食べやすい
苦めの珈琲にとてもよく合う
マイクはもう1つのカップに角砂糖を入れ、ダレイの席の隣に置く。
彼はカウンターから出てくると
資料と本を横に並べ、席に着き珈琲を一口飲む
ダレイはマイクが置いた資料に興味を持った
「…それは?」
「我々刑事の,仕事内容です」
「何……?」
「これから待ち受けるハプニングに備える為です。お客様も知っておかなければなりません」
マイクは再び取っていた眼鏡を付けると
本のページを捲り始める
本は付箋やメモ、印…ラクガキなんてものは存在しない
「……勉強頑張ってたんだな」
マイクが1度ピタリと止まると、本をじっ…と見つめる
ページを捲っていた手は再び動き出す
「目標が…あったので…」
動かしていたページを止めると、マイクはダレイに本を近づけた
「基本,霊には種類があるのです,殺されてしまった霊には,未練を持つ者も居れば無いもの居る。逆に殺した霊は,自分が何者か知らないままずっと彷徨い続け,時には人をも殺してしまうような悪霊も居ます」
「ふむ…」
「我々の仕事はそれを見極め、そして霊を成仏させる事です。仕事は事件に霊が関係してたらすぐに、動きます」
「他にも仲間がいるのか?」
するとマイクは少々困り顔をしながら笑いかける
「えぇ…確かに,何人もいます。が、基本は1人行動です、私達は特別な道具を持っているので,1人で解決するのが義務みたいなものです」
マイクは胸ポケットから小さな小瓶
腰からナイフ ,そしてカラフルな小袋を取り出した
「これは……?」
「基本道具です。職場からの支給品です」
マイクはその中の道具の一つである、ナイフを手に持つと何故かダレイに刃先を向けた
そして一言…それが合図だった
「少々失礼して」
「は……?」
一瞬の事だった、ダレイの胸付近をマイクがナイフで刺した……ものだと思われたが
刃先は当たっているはずなのに痛みや感覚を感じない
「どうですか?このナイフ。生存者には当たらないんです。悪霊の護身用ナイフです」
その後も一瞬の事だ。
店内では鈍いゲンコツ音が響いたのであった
「おい、阿呆。これはなんだ?」
機嫌が少し戻ったダレイは続いてカウンターに並べられた小袋を指摘した
頭を軽く負傷したマイクは渋々ナイフを片付け、小袋について説明をした
「其方は色別で様々な力が使えます。開けてみてください」
また何かされる気がすると感じ取ったダレイは警戒しながら小袋を開ける
そこにはカラフルのビー玉のような丸いツヤのある球体がいくつも出てきた
「なんだ……?ビー玉?」
ダレイが手のひらに取り出すとコロコロと1つ床に落ちた__
「うわっ!?」
*すると、*その場に大きな爆発が起こった
煙が周りに舞い上がり、辺りは白くなる
それも何故か、店内は特に変わりなく、ダレイ達も怪我も火傷もしてない
「逃げる時や相手を眩ませるときに使うものですね。とても柔らかい膜ですので、少しの衝撃でも割れると今のようになってしまいます」
「それ開ける前に説明してくれよ…」
丁寧に小袋を閉じるとカウンターにそっと置いた
マイクは置いてあった資料を取り出すと、ダレイに全て手渡しをした
「……なんだ?」
「解決済みの事件内容です。同じ刑事なのであれば立場は同じ……資料見た方が早いかと」
するとマイクは椅子から下りると、入口に置いてあった帽子をかぶった
入口の扉を開けると、マイクは礼儀正しく手招きをする
「お客様、今から出かけましょう」
「……?あぁ…分かった」
どこに行くかは知らないが、ダレイはそのままマイクと共に出掛けて行ったのである…
その頃ダレイの仕事場では、他の刑事達がテキパキと仕事をこなしていた
片付けなければいけないことを皆忙しそうにやってる中、1人パソコンを起動させ欠伸しながらイヤホンをつけているノアの姿があった
そんなノアの姿に新人部員たちはコソコソと何か言っている
ノアは見向きもせず,解決した事件の資料を手に取りながらボーッと何かを考えている
すると__
コツコツ革靴の足音が,ノアの方へと近付く
「ノア先輩。またサボりですか!許しませんよ」
自作ファイルをノアの頭にべしっと一撃を入れたのは,別の階の部署に居るダレイの部下…レオンだ
「アダッ……!……あれ?レオンくん…?」
レオンはノアの頭からファイル遠ざけると
おサボり中であろうノアに説教を始めた
「ダレイ先輩がいらっしゃらないこんな忙しい時に!何を呑気にしてるんですか!貴方への苦情が何故か仕事中の僕に来るんですよ!」
「あらら……大変だねー」
「大変だ!じゃないです!……せっかく課長を襲った犯人を逮捕させたのに……!そんな態度だと周りから除け者にされちゃいますよ!」
「ハイハイ、結構結構!分かりましたよ〜」
ノアはそう言うと机から立ち上がり、ノートパソコンとイヤホンを付けたまま,オフィスから出ようと歩き出す
その後ろ姿をブルブル体を震わしながらレオンはひたすらに見つめた
(……ッ〜!何故こうもダレイ先輩と違うんですか…!!あの人は!)