第2章【君の得意なこと】
朝学校へ行くといつものように佐藤さんは
寝ていた。
愛海:昨日の出来事が嘘みたいだね……
昨日のことは忘れていて欲しい…
そう思っていたけれど彼女は忘れていなかったようだ
日向:一ノ瀬くん!!怪我治った?
蒼真:怪我?怪我なんかしてないけど…
日向:怪我だからヴァイオリン弾けなかったんじゃないの?
蒼真:違うよ
日向:そうだったの!?まぁ怪我してなくてよかった!
愛海:佐藤さんはなんでそんなに蒼真のヴァイオリンを聞きたいの?
日向:私ね、ピアノが弾けるの!!コンクールで銀賞とったんだよ!!
俺の方を見て威張る彼女。
愛海:すごいね!!私、佐藤さんのピアノ聞いてみたい!
そんなこと言ったら俺も弾けってなるじゃん…
と思ったが、確かに佐藤さんの音色は聞いてみたい…
蒼真:俺も聞いてみたいな…
日向:いいよ!!音楽室行こ!!
[音楽室]
日向:それじゃあ弾くね!!
佐藤さんがピアノの椅子に座ると、彼女の雰囲気が変わった気がした。
日向:🎹.・*’’*・.♬.・*’’*・.♬
愛海:え!?うまっ!!
愛海の声が耳に入らないのか弾き続ける彼女。
しかし愛海が言うように、綺麗な音色だ…。
全ての音が聞こえて、バランスもいい…。
しかしこの曲…どこか切ないイメージが…。
日向:どう!?!?
愛海:すごい!!凄かった!!
愛海は語彙力が無さすぎる。
蒼真:愛海と同じで語彙力が無くなるほど凄かった。
日向:ありがとう!!
愛海:ねぇ蒼真…蒼真もピアノ弾いてみてよ…
ヴァイオリンじゃないからまだマシか…
蒼真: ……いいよ
愛海:ありがとう!!!
あぁ…久しぶりに楽器に触れたな…
蒼真:🎹.・*’’*・.♬.・*’’*・.♬
やっぱり楽器を弾くのは楽しいな…
愛海:やっぱり…上手だよ蒼真。弾いてる時笑顔だもん
蒼真:そっか…
日向:一ノ瀬くん私より上手!!習ってたの?
蒼真:いや…習ってない…ついでに教わっただけ
日向:誰に?
……To be continued