side💙
🤎「……合格者は、なしとします」
静まり返った会場に、その言葉が響いた。
俺たちは、何度目かのオーディションに挑戦していた。
デビューのチャンスを掴むために、どんな小さな可能性にも食らいついてきた。
でも、今回も結果は変わらなかった。
💙「また……ダメか」
俺は唇を噛んだ。
隣であべちゃんが小さく息を吐く。
照は何も言わずに前を見つめたままだった。
☃️「お疲れさまでした」
形式的な挨拶をして会場を後にする。
出口に向かう途中、先に審査を終えた別のグループが笑い合っているのが見えた。
🩷「俺たちのほうが踊れてたよな?」
佐久間がぽつりと呟く。
❤️「うん、そう思う」
涼太が静かに同意する。
俺たちのダンスは、決して劣ってはいなかったはずだ。
でも、結果はついてこない。
💙「なぁ、なんでなんだろうな」
俺は思わず口に出していた。
💙「踊りだって、歌だって、俺たち負けてないのに……どうして選ばれないんだよ」
思わず拳を握る。
悔しさがこみ上げて、どうしようもなかった。
💛「……それが現実なんだよ」
照が低い声で言った。
💛「俺たちは、まだ何かが足りないんだ」
💙「何かって……何が足りないんだよ」
💛「それを探すんだろ」
照は俺の肩を軽く叩いた。
💛「今は負けても、いつか勝てばいい。悔しいなら、もっと強くなればいい」
俺たちは黙って頷いた。
その夜、レッスン室に戻ると、俺たちはまた踊り始めた。
何が足りないのか、それを探すために。