テラーノベル
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市立多木山高校に通う私は、一人暮らしのためバイトをしながら生活を賄っている。高校の授業料は叔母が払っているが、住むためのお金は少し足らず働いて得ないと難しい。
昨日届いた黒い封筒を鞄に入れて、そのまま学校へ向かう。
しかも4限は体育だ。体育袋を持って女子更衣室へ向かう。体育は大の苦手でしたくないが、単位が取れないと渋々参加していた。
いざ髪を止めようとしたら、教室に忘れてしまう。男子が着替えているが、ほとんどの男子は体育館に来ている。大丈夫そうだ。
急いで戻ると、誰かいるらしい。扉を開くと、鼻の穴が広い不細工な顔をした男、川越が男友達二人と話をしていた。
「シリアルキラーって?」
「殺人鬼のことだよ」
「バカ。ただの殺人鬼じゃねーよ。普通の犯罪者は、偶然殺しちゃったり恨みで殺しちゃったり。そんな内容が多いだろ? でもシリアルキラーは、そんな理由で殺さないんだ」
「それ以外の理由って何かあるの?」
「シリアルキラーってのは、自分の中にある異常的な心理的欲求のままにやむにやまれずに殺人を行う。人を殺す宿命といっていい」
そんな会話をしていたら、1人の眉目秀麗な顔した黒髪の少年がシャツを脱ぐ。背中に斜めの傷跡がついていた。
「その傷って……」
私がでしゃばると、川越が説明してくれる。
「襟峰はこの町で起きた母子殺害事件の生き残りだよ」
「!?」
それを聞いて目を見開いた。私と同じだ。私の母もその事件に巻き込まれた。かなり昔なのにまだ覚えていて具合が悪い。
「母親の首は見つかってないんだって」
川越がそう言うと、状況が一緒すぎて体が震えてしまう。やはりそうか……。
「よっしゃ、思いついたぜ!」
襟峰は高らかな声をあげて、体育参加することなく屋上へ向かった。1日くらい休んでも大丈夫だろう。私も屋上へ走っていく。
屋上に着くと、彼は1人でパソコンを胡座した膝の上に置いてパチパチと打っている。私はその横に座った。覗こうとしたが、隠されてしまう。一瞬原稿用紙が見えたので、小説を書いているらしい。
「ねえ、何を書いてるの?」
「秘密」
そうとしか言わない彼は、近くにあったノートをペラペラとめくると黒い封筒が落下した。私がもらったのと同じだ。私も封筒を取り出す。
「同じだね」
「そうだな」
「中に何が入っているのかしら?」
「開けてみようぜ」
二人同時に開けると、襟峰のところにはfrom hellから始まるジャック・ザ・リッパーの手紙が入っていた。私の封筒には瓶に入った砂のようなものだ。
すると何かが入ってきた感覚がした。一瞬だけ意識を失いかけたが、また意識を取り戻した。襟峰もそうらしい。
「なんだったんだ……」
「さあ?」
「そういえば名前は?」
「渡井」
「渡井だな。俺は襟峰、よろしく」
そんな会話をしていたら、屋上の入り口から一人の女がやってきた。ロングの黒髪に、アヒル口の女だ。
「こら、襟峰くん! こんなところで何してるの、体育に行くわよ」
「赤木……」
驚いて動揺している顔のまま、彼女に視線を向ける。
「今行く。またな、渡井!」
「またね」
手を振って、彼を見送った。彼女は友達らしいが、恋人なのかと疑ってしまう。嫌な性分だ。
ある
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コメント
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寺島あおいです🌷 第3話、一気に惹き込まれました。更衣室でのシリアルキラーの話と、襟峰くんの背中の傷跡——あの瞬間、同じ事件の生き残り同士だと気づく主人公の動揺がひしひしと伝わってきました。黒い封筒の謎も、ジャック・ザ・リッパーの手紙と瓶の砂…何かが入ってくる感覚も不気味で続きが気になります。屋上で二人だけの時間が一瞬できる静けさと、そこに赤木さんが割って入るギャップも好きです。次が待ち遠しいです!