ボクは、アライグマのぬいぐるみ『タヌくん』。
長い間、服屋さんに飾られていたけど、とうとう 運命の出会いがあったんだ。
ボクの飼い主?持ち主?…何て言うのかな?
とにかくボクは、とっても優しそうな可愛らしい女の人の『タヌくん』になった。
一緒にいるうちに色んな事がわかってきた。
女の人は『まぁちゃん』と言った。
最近、お仕事を初めて ちょっと忙しいようだ。
あのメガネの男の人は、まぁちゃんの『カレシ』らしい。
ムカつくけど まぁちゃんに出会わせてくれたから特別に許そう。
ボクを選ぶなんて
本当にセンスあるな。
あと、お家には、お母さんやお父さん、お姉さんもいるけど ボクには関係ない。
でもね、ボクとまぁちゃんの時間を邪魔するヤツもいる。
尖った耳、大きな目、長いシッポのネコ『クレオ』だ。
まぁちゃんはとにかく優しい。
…そう、誰にでも。
クレオもまぁちゃんの事が大好きなのは見てわかる。
まぁちゃんが仕事から帰ってくると、どこにいても玄関に走っていく。
いつもまぁちゃんにペッタリ。
ちょっとうらやましい。
ボクは自分じゃ動けないからね。
待っているだけ…。
だけど、大丈夫!!
まぁちゃんは、ボクの事大好きだから!!
目が合うと微笑んでくれるし、近くに来ると頭を撫でてくれるし、すぐにギュッてしてくれるんだ。
ボクは本当に幸せだ。
邪魔ものもいるけど、まぁちゃんを好きなのは仕方ない。
同じ気持ちの仲間がいるのも悪くない。
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