テラーノベル
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それから、どれほど時間が経ったのか。俺は気がつけばもう一度寝ていたらしく、時計を見ればもう正午を回る時間だった。
椅子自体大きいし、机の高さ的にも丁度良かったせいか、完全に熟睡してしまった。
気がつけば、朝食はそこにはなくなっている。
ドアの奥から、フラフラと、でも確かに歩みを進める重い足音が聞こえる。
椅子から踏み台を使って降りて、ドアの前近くに立つ。
—-来る。
そう思った矢先、ドアが音を立てて開いた。
目の前に佇んでいるのは、紛れもなく、主炎だった。
主炎に会えて何故か俺は嬉しくて、心臓がおかしくなりそうだった。
だが、そんな現象も一瞬だけで。そんな感情はすぐに心配と驚きに変わった。
「津炎、昼飯だぞ」
主炎は至って平静を装った風に机にご飯を置く。
だが、明らかに異常だ。
目の下には隈を作り、瞼は重そうだ。
これは完全に、疲労と睡眠不足&ご飯を抜いた時の症状だ。
兄さんも昔、一時期こんな時があった。
そんな事を思考していたら、主炎に抱きしめられていた。
身長差もあり、完全に俺は主炎の腕の中に収まった。
「津炎、すまなかった」
頭上から聞こえてくる主炎の苦しくて、悲しい声。
なんで、コイツは俺に謝ってんだ…?
コイツが俺に謝る事など無いだろう?
「え?ちょっ、主炎さん…?」
困惑を隠せずに、ちょっと上ずった声が出た。
背中を軽く叩いてみれば、少し強かった主炎の力は優しくなった。
温かくて優しくて、なんか、安心する……。
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