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ティード「ぐわああああ!」
ドーン!
眩いビームに当てられたティード
クライス「終わりだ」
クライスは剣を振りかざしたその瞬間
ティード「ドラゴおお!!」
バリン!
ドラゴ「きえええええ!」
王室の窓を突き破り、一匹の小さなドラゴンが乱入した
ティード「さっさといけ!」
ガシッとティードの腕をつかみ、窓の外へ飛んで行った
ダグ「逃げられちまったな」
そう言ってダグたちは武装を解いた
クライス「さてと、ガーゴン、ご苦労だったな」
クライスはガーゴンのゴツゴツとした肩にポンと手を置いた
ダグ「ダイアリーでの戦闘では死にかけたぞ、もうちょい手加減しろよ」
ガーゴン「変に手加減したらティードにもバレるだろ」
俺は頭が追いつかなかった
悠「ってことは初めから海賊共のスパイだったってことか?」
ガーゴン「そういうことだ」
クライス「ガーゴンは王国の兵士の一人だ。ティードたちのアジトの場所を調べてもらってた」
俺は気になることを聞いた
悠「じゃあ、不本意とはいえ人間の奴隷たちをこき使ってて、心は痛まなかったのか?」
クライス達は不思議そうな顔をして俺の方を向く
ガーゴン「痛むわけがないだろう」
クリス「やつらはおれらにとって食事だ、食い物が痛もうが関係ない」
ダグ「ちょっとトイレ行ってくる」
ダグはそう言って王室を出た
クライス「だが、これでティードのアジトの島は特定できた。君の探している人間たちはここに捕らわれているんだろう?我々はティードを君のウォーク能力で潰したい、君は我々が殺し合ってる間に捕らわれた人間を解放したい、もちろんその手助けはするさ」
クライス「どうやら利害が一致しているようだな」
悠「この期に及んでまた手を取りあおうってのか?冗談じゃない。俺を交換材料にしたくせに」
クライス「ふふふ、あれは演技だ」
不敵にあざ笑う騎士団
クライス「だが、その前に、お前に頼みたい事案がある」
悠「こんどはなんだよ」
クライス「これから君には”学園”で3か月間私の息子と娘を護衛してもらう、明後日からだ」
悠「子供の護衛?俺一人でか?」
クライス「安心しろ、君のバディとしてカイラも行く」
悠「あの騎士様がいれば、俺は必要ないだろ」
クライス「カイラは学生だ、授業の兼ね合いでね、いつも子供たちを見張るわけにはいかんのだよ」
???「失礼します」
見たところ30代ほどの婦人が王室に入ってきた
その婦人は白いワンピース着て、美しく、サラサラの長い髪をひらつかせていた
すると、騎士団全員が跪いた
クライス「おお、ワンダ、具合はどうだ?」
ワンダ「今のところ大丈夫。探偵さんに挨拶しておきたくて」
ワンダと呼ばれる女がこちらに近づいてきた
ワンダ「初めまして、ガルルとサナの母のワンダです。あなたがウォーク能力者の浪野悠さんね」
悠「苗字呼ばれたのは久しぶりだよ、じゃああんたがクライス王の奥さんか」
クライス「妻は体が弱くてな、いつも寝たきりになってる」
ワンダ「この間の海賊たちの襲撃でアルタイル王国全体がピリピリしているの、子供たちをお願いね」
悠「ちょっと待ってくれ、俺よりそこにいる優秀で誠実な騎士共に任せたらいいだろう、なんでわざわざ弱い俺を抜擢するんだよ」
クライス「それは同時期に私がハッタン王国での会合があるからだ。クリス、メントにはその護衛として来てもらう」
悠「ハッタン王国?」
ダグ「簡単に言うと、砂漠で埋め尽くされていて、ほとんど水のない王国だ」
悠「なんだか大変そうだな」
カイラ「今戻りました」
すると、鎧姿のカイラが入ってきた
カイラ「では、話は済んだようですね。探偵さん、よろしくお願いしますね。明後日学園で待ってます」