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高校2年生の泉冬夜の学校からの帰路は何時も憂鬱。誰も居ない帰り道が怖い訳では無い。只何処にも居場所がないことを改めて実感させられる気がするからだ。学校ではいじめ。家では兄の怜央に犯される毎日。冬夜に両親はいない。2人とも冬夜が中学2年生の時交通事故で死んだ。兄は今大学生。怖いほど冬夜を愛している。冬夜は昔からそれが嫌いだった。兄から愛されることも犯されることも。冬夜がまだ小学生の時にそういうことを兄にされるようになった。冬夜は家でも学校でも偽りの仮面を被っている。何時も笑って嫌なことも苦しいことも心の奥にしまい込んで楽しそうに振舞っている。冬夜は自分がいじめられている理由はわかっている。兄がブラコンだからだと公言しているからだ。冬夜も自分が兄のことを好きだと公言している。本人はそんなこと1mmも思っていないけれども。
「ただいま!兄ちゃん!」家に着いた冬夜は明るい声で云う。しかし家は静かだ。いつもは兄が大喜びで抱きついてくるのに。なので冬夜は「兄ちゃんと一緒にゲームしたかったのに……」と、明らかに悲しんでいる声で云う。すると、「え!?ほんと?やったー!一緒にやろ!」「やっぱり兄ちゃん隠れてた!w」「バレちゃったw(ノ≧ڡ≦)☆」これがいつもの風景だ。
冬夜はずっと誰にも心の内を明かしていないのでもう伝え方を忘れてしまった。
解説
・怜央がブラコンを公言している理由
⤿怜央が嫌いなものは冬夜に近づく者だから。
・冬夜が怜央にいじめを言っていない理由
⤿兄が学校に乗り込んで「いじめをやめろ」と云ったことがあり、その後さらにいじめが悪化したから。