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一限目終わり

本当に来るのかな……?

出来れば目立ちたくないからそんなに来てほしくないけど……。

まあ来るだろうな。

「んん?あれは……」

「おーい来てやったぞ~!」

…来た。

「先輩……」

「あれ、アンタ休み時間一人なんだな」

「うるさいです」

「おっと失礼!」

「…煽ってますよね?」

「そんな事無いぞ?」

「嘘ですね。俺は分かってますよ」

「バレたか~…」

「帰ってくれてもいいんですよ?」

「なんだよ、来てほしくないのか?」

「そんな感じですね。」

「でもオレは来る!」

「うるさいです」

「来る!!」

「うるさい」

「来る!!!」

「…分かりましたよ。来てください」

「なんだよデレる事できるじゃん」

「追い出しますよ」

「…ごめん」

「そういえば、本題に入ってないな」

「本題ってなんですか。早くしてください」

「本当に口悪いなアンタ。」

「うるさいです」

「はいはい。分かりましたよ」

「はいって一回なんですよ。知ってます?」

「あ〜、もう、うるさいよ。ちょっと黙っててくれるかな???」

「分かりました。」

「親はどんな感じ?」

「この前言ったとおりです。」

「この前…ああ、初めて会った時か。」

「そうです」

「そっかぁ…どっちから暴力振るわれてんの?」

「どっちって母親か父親かって事ですか?」

「うん」

「母親ですね。父親は昔亡くなりました。」

「おぉ……なんて可哀想なんだ!オレの可愛い後輩に手を出すなんて許さないぞ…!!」

「本当に思ってます?」

「もちろん。思ってるに決まってんじゃん」

「…そうですか」

ちょっと恥ずかしい。

「まあいい。今日はオレの家に連れてってやるよ。だから一緒に帰ろう!」

「いきなりですね」

「ダメ?」

「いいですよ。行ってあげましょう」

「…言い方イヤ。」

「直す気はないので慣れてください。てか直りません。」

「そう」

「はい」

「てか授業始まりそうじゃん。また来るわ」

「どーぞ、あなたの勝手にしてください」


「…なあ叶太。あの人誰?」

「坂本光太郎っていう3年。知ってる?」

「あ〜、名前は知ってる。元気な人だったな。」

「そうだね」

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