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遡ること1週間ほど前。真っ赤な月が夜を飾っていた頃、太宰の携帯に或る人物からの電話がきた。
「どうしたんですか?森さん。ポートマフィアの首領たる貴方が、自ら敵組織の私に電話なんて? 」
ポートマフィア首領、森鴎外からだ。
唯ならぬ予感がして寒気がした。
「太宰くん………。 」
「私は絶対、幹部になんて戻りませんから。で?要件は?明日も仕ご「織田くんが生き返った。」
「…………は?」
「織田くんが生き返ったんだ。」
………………………………………………………
「っ!太宰さん!」
「……芥川くん。彼は?」
自分でも、驚くような低い声がでた。
当たり前だ。
「 ……案内します。」
ポートマフィア本部。かつて自分の居場所だったところ。その一室に、織田作は保護されているらしい。
彼は、ポートマフィアの最下級構成員だった。人を殺さないマフィア。
天然で、優しくて、咖喱好きで、タバコを吸っていて、とっても強くて、元郵便配達員で、孤児を養っていて、小説家になるのが夢で、あのバーを紹介してくれて……、私の、私の…..
友達で….、あの日、私に人を救えと云って、私の腕の中で死んだ。
彼は、死んだんだ。
部屋の前に着いた。
「僕は部屋の外にいるので、何かありましたら、駆けつけます。」
「嗚呼、悪いね。」
「…..では。」
ドアノブを握り、ドアを開いた。
え?
「織田…作?」
「……太宰か?」
私の中の何かがちぎれそうになった。
ふざけるな。彼は紛れもなく死んだ。こいつは、何者かしらの異能力によってつくられた紛い物に違いない。誰よりも優秀な脳みそをフル回転させ、敵の意図は何か、誰の仕業かを考えた、
あの鼠か?あいつに違いない。
「太ざ「黙れ。偽物。」
そいつに銃を向けた。
その姿で喋るな。気持ち悪い。
本気でそいつを撃った。
二発三発四発、五発。
………嘘でしょ?
当たらない。全部。
未来を読んだかのように。
向かってくる。
「来るな。」
弾切れ。
まあいい。
そいつはみたところ銃らしき物はもってなさそうだ。
異能生命体なら、私に触れれば解除される。
さあ、そのまま私に触れろ。殴れ。
痛みに備えるため、体をこわばらせた。
痛みがくる!
…… 頭が、暖かい?
目を恐る恐るあけると、そいつは、私の頭を撫でていた。まるで……怯えてる子供を安心させるためのように。
信じられない。信じられないけど、もう一度きいてみた。
「織田作…?」
「嗚呼。そうだ。俺の遺言、守ってくれたそうだな。 」
そういって、そいつ…彼は微笑んだ。
織田作だ。
本物の織田作之助。
紛れもなく生き返った。
「織田さっ「「バシッ!」」
……殴られた?
「織田、作…?」
「お前のせいで、あの子たちが死んだ。」
「ぅえ…?」
「お前なら、お前ほどの頭脳なら、なんとか出来た筈だろう?」
違う。織田作は、こんな事言わない。やはり偽……違う。違う違う違う。本能がっ!目の前にいる彼を本物だと言う。
そんな怖い目で見ないで。
ー私がちゃんと見抜けていればー
「ヒュッごめ」
バシッ!
あ。やばい。頬が、心が痛い。死んじゃう。痛い痛い痛い痛い痛い痛い。やっぱ偽、いや本物なんだよ。ごめん。ごめんなさっ、謝っ謝んなくちゃ。
「あっ…う…、ごめっ」
「お前のせいで俺は死ななければならなくなった。」
「っ…!おだ「 織田作と呼ぶな。」
心が凍った。
ごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめん。
あはは。そうだ。私、人間失格だった。
友を守れなかったド屑。
「っ!良い加減にしろっ…!織田作之助! 貴様!太宰さんがどれほど…!」
「………芥川君。やめて。」
ドアを切り刻んで飛び入ってきた彼を静止した。
「しかし…!」
「お願っ、お願い…….。」
「っ…!」
監視カメラに向けて言い放った。
「森っさん、織田さ…は、私がっ…引き取ります。」
「…大丈夫かい?」
「…はい」
これから、償わないと。
生きる資格が本当になくなる。
そこから、彼との生活が始まった。
ゆるして。
織田作。
………………………………………………………
今回は終わりです。
何気に書く時間がない…..。
ハート?が50くらいいったら、3話書きます。
少し書き方かえました。見やすければいいな。
次あたり、性描写、暴力描写入ってくるので、嫌だなって言う方は、コメントで教えてください。それがないのをもう一つ作れれば作りますので!
カラムーチョ美味。