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周囲が腐臭で埋まる。血の雨が降り注ぐマンホールから這い出てきたそれは真っ赤なネズミや虫の死骸の塊だった。
モートは死骸の塊の中心に銀の大鎌を投げつける。
宙を回転する銀の大鎌は死骸の塊を中央から上下に切断した。
死骸の塊は上と下の二つに分離した。回転して戻ってきた銀の大鎌をモートはキャッチすると、素早く半分になった死骸の塊の両方を狩りこんでいく。
しばらく狩りこむと、死骸の塊がバラバラになった。
空から降る真っ赤な血で汚れた道路にネズミや虫の死骸が霧散すると、そのまま動かなくなってきた。
「ふう……」
モートは額の汗を拭った。
「もう、大丈夫よね……。助かったわ。ありがとう」
立ち並ぶ自動車の天辺にいるペルガモは可愛らしくお辞儀をして礼を言ってきた。