「急に呼び出してすまない、そのソファーに座ってもらって構わない」
ノアはふかふかの豪華なソファーに座らされた。神龍が暴走し、都市を襲 おうとした事件から数日経った。多分今日はその時のことについて色々質問されるのだろう。とノアは思っていた。
「まずは礼を言おう、あの日お前が居なければ神龍は暴走し、都市が攻撃されていたかもしれない。お前が聖笛を使ったことで都市が攻撃されるのを防げた。ありがとう」
そう言うとシヴェルは深く頭を下げた。まさか礼を言われるとは思ってもいなかった為ノアは驚きを隠せなかった。ノアがそう思っているとシヴェルは口を開いた。
「突然ですまないが、あの日何があったか詳しく教えてくれないか?」
ノアは、フェビリオが話しかけてきて、神龍の力を制御する為、聖笛を2人で取りに行ったことを話した。フェビリオからシヴェルの過去の話を聞いたことは、なんとなく言ったらまずい気がしてシヴェルには言わなかった。
「…なるほどフェビリオ様と行動してたのか、あの教会は、確か魔物達が占拠していたはずだが、その時はどうしていたんだ?」
「その時は一回フェビリオさんに体を貸していました」
「体を貸す…やはりお前は特別だ」
「特、別…?」
シヴェル曰く、神に人間が体を貸す時は、その神と人間どうしが契約していなければいけないらしい。でもノアは違ったフェビリオと契約無しでも、体を貸すことができた。
「ノア、実はとある研究院からお前を授かれないか相談が来ているんだ。ただおすすめはしない。」
「え、なんでですか?」
シヴェルはため息をつきながら話した
「あそこの研究院は…曲者が多いからなのか変な噂が多いんだ。信用していない訳では無いが…おすすめはしない。お前がいいなら、その研究院の場所までとある人が教えてくれる」
突然、ガチャという音がし急に女性が部屋に入ってきた。
「はぁ〜い、呼んだぁ~?」
「ティティア…せめてノックをしてから入れ…」
「ごめんさぁい」
ベージュの髪のサイドテールに重めの前髪、その前髪の下から見えるぱっちりと開いた見てるだけでも元気をもらえる目、顔を見るだけでも好印象を与えられる。服も全体的に豪華な装飾がついているからどこかのお金持ちの娘とかだろう。髪も毎日手入れされできるように見える。
「君がノア?わぁ〜!はじめまして!」
「わたしはティティア・チーロ・フィテム、好きなように呼んで頂戴」
ティティアはそう言いドレスの裾を持ち上げ、お辞儀をした。
「彼女は騎士団の中でトップクラスの実力者達が集まった騎士団兵部隊の一番隊に所属している。少しはっちゃけたところもあるが…実力は確かだ」
「ティティア、研究院まで危険なことは_」
「…はぁ、人の話を最後まで聞けと何回言ったらわかるんだか…」
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