御本人様とは一切の関係はございません。
kn「きり兄!ぶる兄!」
kn「あのね、俺海行きたい!」
kr「またぁ?こないだ行ったでしょ」
kn「う〜〜〜」
悔しそうに顔を歪めるきんとき。
つい一昨年まで海を知らなかった(行った事がなかった)この子は、海に行ってからハマってしまって、毎年このようにねだってくるのだ。
可愛いんだけど、先週行ったからなぁ…。
きりやんも困ってるし、どうしたものか…。
nk「ねぇぶる兄。もう一回だけ、とかない?」
「先週行ったじゃん?遠いから大変なんだよ」
まぁなかむが言いたいこともわかる。
でも、インドア組が重い腰をあげるとも思えないし、僕も正直行き過ぎはよしたい。
ガソリン代とか結構痛いんだよ?
しかも、はしゃぎ疲れて長時間の運転とかで体調の崩れが目立つ子だっている。
もうわかんないよぉ…。
助けて、スマえもん〜!!
br「うぅ…ごめんねぇ、お留守番よろしくね?」
kn「はぁい!行ってらっしゃい!」
sh「行ってら」
今日は休日…というか、夏休みだ。社会人になるとそういうの無くなるんだなやっぱ。
きり兄も何故か大学行っちゃったし。
シャークんとなかむは部活はわかる。国語部があるって言うのがちょっと癪に障るけど。
まぁ、俺にはあまり関係のない事。
別にきんときの世話が嫌いなわけじゃないからな。
どうしたものか…。
kn「ねぇスマ兄?えっと…」
「また海か?行かねぇぞ」
kn「うぐっ…」
nk「良くない?海ぐらい」
「俺に運転ができるとでも?」
nk「う…」
「…出かける準備しろ」
nk「え?」
「いいから!準備しろ」
kn「おでかけ?おでかけ!?」
「そうだよ!30分後には出るからな」
sh「早!?ちょ、待って」
「待ってるから」
俺は運転ができない。なら、公共交通機関をふんだんに使わせてもらおう。
交通費や入場料でバイト代吹っ飛ぶけど、たまには良いだろう。
パンダ好きのなかむには少々我慢してもらうが、弟たちの笑顔でも見たら許してくれるだろう。片方は双子だけど。
〜〜〜
sh「電車なんて久々だわ」
「高校に行ったらクソ使うから」
nk「迷う自信しかないわ」
sh「てか俺らの学校って中高一貫だろ?」
「は?同じとこ来る気?」
nk「当たり前すぎ〜」
うざ…。
俺が通っている高校は白尾学園高等部。喧嘩双子は中等部。一貫だから、受験がいらない。楽しようとしやがってよぉ…。
「まぁ成績の悪い君達なら妥当かw」
nk「ん?」sh「は?」
「……フイッ」
kn「スマ兄逃げたw」
「駅もう着くぞ〜」
nk「逃げんなっ!w」
すぐに黙らせてやる…。
〜〜〜
あー、疲れた。
もうこんな動きたくねぇ。
その代わりに目の前に見えるのは、
“白尾アクアリウム”の文字と弟3人の輝かしい瞳。
kn「すいぞくかん…!!」
sh「サメいるかな…?」
nk「おぉ〜…!」
感動している3人を横目に受付にチケットの画面を映したスマホを見せる。
無事入場ができた所で、3人はすぐに入場して行った。せめて迷子だけは避けて欲しい…。
きんときはまだ良いけれど、喧嘩双子は中2だからね、放送なんてされちゃあ堪ったもんじゃない。
nk「スマ兄早く!」
「わーてるよ」
本当にさっきまで怒ってたやつかよ…。
まぁ、楽しめればそれでいい。兄達の負担がこれで少しでも減ってくれるなら本望だ。
いつも迷惑かけてばっかだしな。こう言う時に兄として、または弟として支えなければ。
kn「すごかった…」
nk「ペンギンとかイルカとか、やばくなかった?動き洗練されすぎでは?」
sh「色々迫力もすごかったしな」
館内を回りきって、お土産まで買って。疲れて帰りは寝るかと思いきや、思い出話に花を咲かせる3人。
電車の中でも駅に着いてもずっと喋っている。疲れないのか?話題だって尽きないのか?
ガチャッ
「ただいま」
まだ家の中は真っ暗で、差し込む陽以外の光源は無い。まだ兄達は帰ってきていないようだ。
kn「ねぇねぇ、スマ兄」
「ん?」
3人「「「今日はありがとう」」」
「ふ、どういたしまして」
可愛らしい弟を見てつい顔が綻ぶ。
「もう海に行きたいって言わない事。満足しただろ?行くならまた来年だからな」
kn「はい!」
これで、兄の困り事は減ったかな?代金だって俺の自腹だから、2人にダメージは無い筈。まぁ連れて行けなかったのが唯一の難点だけど、そこは弟が選んだお土産で我慢してもらおう。
着替えを済ませ、ボフッと音を立ててソファに沈み込む。
すると、途端に眠気が襲ってくる。
あぁ、無理だ、抗えない。
そのまま、寝てしまおう。今日ぐらいはいいだろ。
俺の意識はそこで途絶えた。
「ただいま〜」
kr「ただいま」
kn「おかえり!」
きりやんと偶然会ったから、一緒に帰ってきた。するとなんと言うことでしょう!可愛らしいきんちゃんがお出迎えをしてくれました。
あれ、妙に静かだな。
kr「なかむ静か?」
kn「なか兄は今しゃけ兄のお部屋で宿題してるよ」
kr「アイツが!?」
「信じらんない…」
とりあえず手洗いと着替えを済ませ、リビングに行く前にシャークんの部屋の前に行く。すると、
__ここなんでa=5分の2になるの!?じゃあbは-6って事?
__じゃあこう言うグラフになるだろ?
__本当だ…え、しゃけその文法違う
__え、嘘
「勉強してる…(ボソッ」
kr「飯作るか…」
ご飯を作るにはリビングに行かなきゃいけない!と言うわけで、一段静かなリビングにレッツゴー。
カチャリ
kr「…」
「…」
「スマイルが寝てる…」
kn「今日スマ兄、水族館に連れてってくれたの。これ、お土産!スマ兄が買ってくれた!」
kr「ありがとう。…スマイルには悪い事したな」
「んねぇ。ありがたいけどねw」
kr「そうだな」
kn「海もういいの!来年行けたら行こ?」
「そうね、来年ならいいかも…」
本当に助けてくれるじゃん。
今日は、スマイルの好きなハンバーグかな。
きりやんと目が合って、同じ事を考えてたのかな?頷いたと思ったら、いそいそとお肉とか野菜を取り出すから、つい笑っちゃった。
目を覚ます頃には、この家には笑顔がいっぱいだよ。ありがとスマイル!
なっがいしオチ迷子
てか、注意喚起何もしてねぇ…。
前回は死ネタだし今回は兄弟パロだし、地雷の人いそう…ごめんなさい…。
次からはつけます故お許しを
コメント
3件
スマイルさんなんだかんだ優しい所がいいですね、、