正直、いつ何処で好きになったのかは覚えていない。きっと、些細なものの一つが僕の中で勝手に引っかかって、気付いたら大きくなってしまっただけだ。気付かなければ…何故、引っかかってしまったのか。そんなの僕が知りたい。
「ホバ」
「…はい?」
「大丈夫?随分遠くを見つめてたけど」
「…眠いのかも…?」
「何で疑問形なの……仕方ない、ヒョンの膝を貸してあげよう」
「良いですよ〜、足痺れて練習出来なくなったら困りますもん」
「そんな軟弱じゃないよ!ホバくらいなら全然余裕だし!」
「良いですよ、そんな……んむっ」
ぽふっ……
「良いから良いから。ほら、J-HOPE〜、良い子だからねんねしな〜」
「……馬鹿にしてますね」
「やぁ!可愛いだけだよ」
ドキッ……
「……そういうのが」
「?」
「…そういうのが、狡いんですよ…」
「え?何が狡いって…僕?」
「…ヒョンが無理やり僕を寝せたんですからね!責任持って起こして下さいね!」
そうだよ。そういうのが狡いんだよ。人の気も知らないで、簡単に可愛いとか言っちゃって、格好良いヒョンの顔なんか向けやがるから。…そんなんだから、
「諦められないんだよ…(小声)」
「ん?何か言った?」
「何でもないですよ…はぁー…ヒョン、もうちょっと太ももの方が良い…」
「変態発言だ!」
「はいはい……」
柔らかいけど、硬い…でも、それが良い。何より、大好きなヒョンの匂いが呼吸するたびに入ってくる。近くにいるんだな…これは夢じゃなくて現実なんだな……幸せ…だ……
「すぅー……すぅ…すぅ……」
「……………」
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