TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

「さて、と。それじゃあ君たちを呼んだ理由をそろそろ話そうか。」

「そうね。集められて訳わかんないし。」

「では、端的に言うと君たちのパーティーともう一組のパーティーには、ギルドの顔になってもらう事にした。」

「え?ギルドの……かお?」

「それは思い切ったことするねぇ?」

「ギルドの顔ってなーに?」

「君にも分かりやすく伝えるならばこの町の代表だな。」

「代表…。つまり、みんな言ってたリーダーってやつだ!」

「まぁ…当たらずも遠からずなの、か?」

「待った待った待った!異議ありだ!!」

「何かおかしなところがあったかミナルくん?」

「おかしなところしかないよねぇ?アンタギルドマスターなら、ギルド員のステータスは何となく把握してるでしょ?」

「そうだな。受付の人間やそれを纏めてくれる奴らがいて一通り目を通してるからな」

「なら、俺がギルドの顔になれる訳ないでしょ!?

わたくし薬草刈りのミナルさんよ?魔物との戦闘経験ほかと比べれば天と地の差が……」

「いいかミナル?実力だけがギルドの顔になれる質を秘めてる訳では無い。」

「はい?」

「強さはギルドの顔を決める一つの採点基準だ。

確かに腕っぷしがあれば票は集まりやすく、人気者になるだろうが、人格者でなければその人気の意地は厳しいだろう。」

「まぁ、言わんとしてることは分からなくは無い。」

「かと言って人格者であっても力無きものに人はついて行こうとは思わないだろう。」

「まぁ、それを危惧して俺は異議申し立てしてますからね。」

「が、今回は誰か一人ではなくパーティー。つまり、複数人を指してるのだ。

君のパーティーにはルナベルくんもいて、そして珍しい才能を持つ罠魔道士の少女がいる。さらに君たちは異名ネームドを倒した実績を持ち私がそれを事実であることを確認している。

どうだい?『かお』と言われても名前負けはしない功績だろ?」

「その功績に俺の活躍はないっす…」

「あるさ。聞いたぞ?君は自身が他者よりもはるかに劣っていると自覚していてなお、足を引っ張る可能性を危惧していたのに、ルナベルを守るために耐えれるかも分からない攻撃を受けた、と。」

「そ、そりゃ…腐ってもこうやってパーティー組んで形上でもリーダーやってるんだから組員を守るのは当然だろ…」

「才ある者を後世に残し、自分とおなじ境遇を誰にもしてほくない。

あの場でもし失われる命があるなら、それは自分だとそう判断したからあの行動した。違うかな?」

「…………なんでそう小っ恥ずかしいことを分析して公表するんですかねぇ…。」

「誰かのために命を張れる君は人格者だろう。さぁ、受け取ってくれるか?」

「だぁぁ!分かりましたよ!受け取りますよ仕方ねぇから!!」

こうしてミナル達は紅姫を討伐した功績によりファストギルドの顔になった。

一応色々権限も増えるらしく、その一つに行動範囲の制限が解除された。これはどういうことかと言うと、今までのクエストはすべて『ファスト』という街周辺での依頼のみになっており、どれだけ歴あるものでも万が一のことを考えすぐにフォローが出来る範囲での活動許可証という扱いでギルドカードが作られ渡されていた。なので、行動範囲は実は手狭だったのだが、その縛りが無くなったので何処へでも行くことが可能になったのだ。

かくして、ミナル達は少し資金調達をして街を出てルナベルの夢である妖精族を探す旅にと出ることとなる。


「……て事だからフムルおばばまたな!」

「おう!二度と帰ってくんなよ若造が!なんなら道中でくたばってしまいな!」

「送り出すのにそのワードチョイスは如何なもんかと」

「うっせぇな!お前も私に向かっておばば呼びしてんじゃないよ!」

「最後くらいは許してくれるかなって」

「どれだけ時が経とうと許さんよ!」

「チェ、大人の余裕がないなぁ」

「いいから消えな」

「はいはい……」

「……と、消える前に一言忘れてた」

「あ?俺に対する悪口か?」

「それはありすぎて逆にいい。

じゃなくて、マリンちゃんの事だ。」

「マリンのこと?」

「近いうちにマリンちゃん関連のゴタゴタに巻き込まれる。その時お前はどうすんのかを聞きたくてな」

「…いつもの『女の勘』てやつ?」

「ま、そんなとこだ。で?回答は?」

「そんなんその時考える。」

「壁にぶち当たらないと考えられないんだなぁ?」

「おう!

まぁ、そのゴタゴタがどんなものかも想像がつかないからなんとも言えないけど、少なくともこれは言えるぞ?

俺は何があろうとマリンの味方でいるって」

「……そうかい。なら、特に何も言わないよ」

「ご忠告どうもね。んじゃ、しばらく会えなくなるわ」

「はいはい…せいぜい二人の足を引っ張らないようにね」

「それはそう」

挨拶回りに来ていたミナルを見送り、その辺に積んである本を手に取りペラペラとページをめくりながら一口飲み物を飲む。

「…まったく。変に先が見えるのは困りもんだねぇ。まぁ、先の世界は不確定要素が詰まってる。変わることなんてよくある話。

アイツはどうお話を変えてくれるか見ものさね。」


「よし!ちゃんと待たせたな!」

「ホントよバカが。」

「どこ行くのー?」

「まず目指すは勇者誕生の地『ハルアット』ていう城下町よ。」

「はるあっと!!なんか響きがカッコイイ!」

「ハルアット、か。……遠い」

「弱音吐かない!

ハルアットに行くにはちゃんと理由があるんだから。大人しく着いてくる!」

「ルナベルお姉ちゃんとミナルおにーちゃんとお出かけ出来るならどこでも大丈夫!」

「……約束した以上行きますけどね。」

「なら、妖精族と関わりの深いハルアットに向けてしゅっぱーつ!」

loading

この作品はいかがでしたか?

37

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚