空×ベネット
ある昼下がりの日
それとベネットは近くのベンチに腰を下ろし
次はどこへ行こうかと言い合っていた
しかし、集中して考える時間が長く続くわけは無く
既に雑談で暇を潰している状態だった
「そういえば、空が付けてるイヤリングって綺麗だよなぁ」
特に意味もなく、なんとなくで放った言葉
「それなら、ベネットも付ける?」
「あぁいや、そう言う事じゃないんだ。俺は似合わないだろうし」
「絶対似合うよ」
おもむろに空は自分のイヤリングを外し
ベネットの耳につける
その間ベネットはと言うと
ずっと顔を手でおさえていた
「とっても似合ってるよ」
空はそう笑いかけ、可愛いと呟いた
顔が真っ赤になったベネットの耳には
風でゆらゆらと揺れるイヤリングがあった
その後しばらくベネットの顔は赤いままだったらしい
レザー×ベネット
ある日の冒険にて
ベネットはヒルチャールの大群に追われボロボロであった
これくらいの不運ならいつもよりマシだな
と思っているベネットの前に
アビスの魔術師が現れる
今戦っても勝てるわけが無い
急いで逃げようとするも
足に痛みが走り転んでしまう
もうダメか…
そう思った時
何処からか大剣が振り下ろされる
なびく灰色の髪に腰より少し長いマント
ベネットはレザーだとすぐに理解した
同時に申し訳なさもあった
レザーはアビスの魔術師を倒し終えると
ベネットに手を差し伸べ
一言大丈夫かと聞く
「ごめん、レザー」
「なんで、謝る?」
「俺のせいで余計なことさせたから」
「俺、ルピカ助ける、余計なこと、違う」
「そうか?」
ベネットは自傷的に笑い
レザーに礼をして帰ろうとする
「待て」
「ん?どうしたんだ?レザー」
「傷、酷い、治す」
レザーはそう言うとベネットに近づき
傷が特に酷い部分を舐める
「ちょっ!おい!」
「どうした?」
「どうしたって、なんで舐めるんだよ!」
「狼、傷、舐めて治す」
「だからって…」
言葉の途中で押し倒される
レザーはただ丁寧に傷を舐め
しばらく経った後
気をつけろとだけ言って帰っていった
ウェンティ×ベネット
夜、酒場にて
ベネットは親父達の介抱に追われていた
今日は妙に親父達の気が乗ってしまい
酔い潰れるまでほぼ全員が飲んでいた
全員を家に帰した後
自分も早く帰ろうと身支度を始めた時
とある男の姿が目に入った
ベネットと同じくらいの年に見えるのに
彼の姿は完全に酔って潰れている
ベネットは親父達と同じ様に酔い潰れている彼の姿を見て
一人くらい増えても問題ないか
そう思い、男を担ぎ店を出る
男は派手な緑を基調とした服を着ている
そう言えば親父達の近くにいた吟遊詩人だったかな…
なんて考えながら歩いていた
「おーい、その…吟遊詩人、お前家は何処だ」
男は完全に眠っている様で
すやすやと寝息をたて、ベネットの声は全く聞こえていない様だった
仕方ない
と、人の少ない路地へ行き
男を地面に寝かせ強請る
「う〜ん、起きないな」
そう呟いていると
突然男に押し倒され
位置が真逆になる
そして、その勢いのまま接吻をされ
何が何だか分からず混乱しているベネットは
ろくに息も出来ず
男の胸の辺りをどんどんと叩く
長い接吻が終わると、男はまた寝だし
怖くなったベネットはそこから逃げ出した
翌朝、その場所に行ってみると
何やら謝罪の手紙があったらしい
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